ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ちぇき」

義鷹「……お前、なんだその臭い」

悠「第一声が臭いって何?!」

義鷹「薄気味悪い妖の臭いがついてるぞ。」

悠「マジか……」

揺光【紫のじゃろう。なに、二、三日すれば消える】

亘理『ゆ・う・ちゃーーん!ひっさしぶりーーー!!』

ひょい…
悠「……」

亘理『わっぷっ!!』

揺光【なんじゃあ?妾に抱いて欲しのかぇ?善いぞ。妾はどっちもいける口じゃコンコン♪】

亘理『へ、や、ちがっ……私はノーマルですうぅぅぅ!!』

ビュボ!!

揺光【む、下に逃げたか】

悠「あんまり虐めんなよ」

揺光【どこがじゃ、むしろ可愛がっておろうに】

千世子「はいはい、じゅぎょーはじめますのだ。ちなみにあんちんはサボり過ぎなのでじゅぎょー後、テストを課しますのだ。」

【ティルフィング】
分類:魔剣、属性:-、特殊効果:絶対勝利/破滅
系統:北欧神話、所持者:スヴァルフルラーメ、ヘルヴォール、ヘイドレク他

悠「まて、なんでおれだけ……。おれは片割れ来てたし、揺光はまんまサボりだろ!!」

亘理『ざまー』

悠「……」

千世子「オーディンの子孫であるスヴァルフラーメ王が、かつてグングニルを作った二人のドワーフを脅迫し、造らせたとされる両刃の大剣なのだ。北欧神話で一番有名な魔剣なのだ。」

悠「色々納得いかんわ」

義鷹「不当な扱いには慣れてるだろ」

悠「馴れてません」

摩耶「なら、慣れちゃえばいい」

悠「不当な扱いは固定?」

神姫「じゃあ、とりあえず椅子と机は没収で床に這いつくばりなさい」

悠「なんのプレイだよ。新しい扉開けちゃうぞ!!」

千世子「スヴァルフラーメが提示した「柄とベルトは黄金、斬れぬものはなく、けっして錆びつかず、持ち主が誰であれ勝利をもたらす」という条件を、ドワーフたちは見事にクリアしたのだ。ただし「造らないと殺す」と脅されていたことに反発し、「鞘から抜かれるたびに必ず命を奪い、三度願いを叶えるが、その持ち主を必ず殺す」という呪いが込められたのだ。」

悠「一殺一消だな」

摩耶「でも、それだったら死ぬ代わりに敵を懺滅くらいの方がいいよね」

悠「いや、ハルコンネを担ぐ」

雨「はるこんね?武器?」

悠「口径：30mm 装弾数：1発 装填方式：単発/ブレイクオープン 使用弾薬：専用弾/劣化ウラン弾・爆裂徹鋼焼夷弾。主力戦車を除く全ての地上・航空兵器を撃破できる全長は2m以上の銃だ。当然人間に扱えるものじゃないし用途は化物殲滅用 」

摩耶「少しヘルシングネタ自重しようか」

千世子「この剣を手にしたスヴァルフラーメ王は戦争に勝ち続けたが、アルングリムとの一騎討ちでティルフィングを奪われ、逆に刺されて死亡したのだ。その後ティルフィングはアルングリム家のものとなり、アルングリムの子アンガンチュールがこの剣を揮って戦う事になったが、アンガンチュールも不遇の死を迎え、剣はその墓に納められたのだ。」

悠「いいすぎた?」

摩耶「いいすぎたね。少佐の演説で大分お腹いっぱい」

悠「じゃあ、ジョジョネタでいくか」

摩耶「どっちにしても濃いね」

千世子「その後、その娘ヘルヴォールが父の墓を発見し、ティルフィングを入手したのだ。男装の騎士であった彼女は剣の呪いから免れ、剣を子に伝えたのだ。しかし、その呪いは次世代に持ちこされてしまい、次男ヘイドレクはティルフィングで兄を斬殺。さらに、ほとんど狂戦士状態となって敵味方を見境なしに惨殺し、暴君として王の座に就くことになったのだ。以上ティルフィングのじゅぎょーだったのだ。このお話しの続きを知りたい人は自分で調べるのだ。」

悠「いつになく辛口だな」

義鷹「ちなみにどうなるんだ?」

悠「オーディンが、ティルフィングを破壊しようとして失敗。人をつかってヘイドレクを暗殺してチャンチャン」