ー奇談ー學校へ行こう4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

摩耶「一月ももう終わるね」

悠(女)「二月は大事なイベントがあるから楽しみだな」

亘理『うんうん!!』

神姫「……同時にイベント名いってみて」

悠(女)「針供養」

亘理『バレンタイン!!』

雨「針供養は大切ね」

悠(女)「言っといてなんだけど、共感得られるとは思わなかった」

千世子「はーい、今日はグングニルのじゅぎょーやりまーすなのだ」

【グングニル】
分類:魔槍、属性:‐、特殊効果:必中/破壊不可/帰還契約
系統:北欧神話、所持者:主神オーディン

神姫「……溶かしたチョコに針と豆をいれて投げたら節分、針供養、バレンタイン一括で済むんじゃない」

悠(女)「針を入れていいのはおはぎだけだぞ」

雨「ダメでしょ」

摩耶「ひぐらしがなきそうだね」

千世子「銀の槍であるとも、鋼の槍であるとも伝えられているのだ。グングニルという名は「貫く」という意味なのだ。オーディンはスレイプニルという名の八本足(六本説もあり)の天馬にまたがり、グングニルをふるっていたとされているので、かなり大きな長槍であったと考えられるのだ。」

摩耶「なんで今日こそ悠君じゃないんだろうか」

悠(女)「あーしじゃ不満だと?」

摩耶「グングニル持ってないでしょ?」

悠(女)「……いや、頑張ればクリト……」

神姫「……」
ガシッ!メキキキっ!!!

悠(女)「うに゛ゃ゛ぁぁぁぁぁ!!さば折りっ!?」

雨「今のは完全にアウトね」

摩耶「だね~」

千世子「槍の柄は頑丈なトネリコの木でできており、絶対に折れることは無いのだ。また、魔術をよく扱うオーディンがみずから発明してというルーン文字を穂先に刻んでいるため、相手に向かって投げつけた場合でも絶対に外れることがなく、どのような防御も貫いたのだ。さらに、相手を貫いた後、手元に戻ってきた。まさに理想的な武器なのだ。」

悠(女)「あ゛あ゛……モツが口から出るかとおもった…」

摩耶「でも?」

悠(女)「おっぱいはすごく気持ちよかったです」

神姫「……」

悠(女)「待って、本当に待って、でるから、今絞められたら色んな物がでるから!!」

千世子「もちろん、その威力は絶大なのだ。ジークムンドがふるう名剣バルムンクですら、一撃の下に砕いているのだ。」

亘理『大丈夫?』

悠(女)「ギリギリな。多分もっかい絞められたら漏らすけど」

亘理『……ポソポソ(それより、悠ちゃんてそんなに凄いの?)』

悠(女)「あー?あー……ヘアスプレー缶くらいだよ。非戦闘状態で」

亘理『……///!?』

千世子「いたずら者の神ロキが、雷神トールの妻シヴの金髪を切り取ってしまったとき、トールの怒りはただならないものだったのだ。ロキは「何としても代わりになるものを差し出す」と約束し、イーヴァルディの息子たちと呼ばれる黒妖精の鍛冶屋を見つけ出し、黄金の髪を打たせるのだ。これは本物の髪のように頭髪にくっつき、成長するものだったのだ。」

摩耶「怖っ…」

神姫「というか、丸坊主にした奴もしたやつね」

悠(女)「髪は女の命なのにな」

神姫「ゆうが言うと何かムカつくわ」

千世子「じつはここで同じ時に作られた槍がグングニルなのだ。これがオーディンの手に渡ったのだ。協力無比、圧倒的な槍であり、ラグナロクでもフェンリル狼の脇腹を貫いてあわやという所まで追いつめているが、運命により、フェンリル狼が絶命する寸前にオーディンごと丸呑みにされてしまっているのだ。」

亘理『ボー//』

雨「ちょっと、大丈夫?」

亘理『あ、うん……ギリギリイメージでは入りそうだった……多分//』

雨「なんの話?」

千世子「なう、現在では「魔槍グングニル」と呼ばれたりするが、これは後世になってからの呼び方なのだ。本来は神の槍なのであるから「聖槍」と呼ばれるべきなのだ。ただし現在では単純に「聖槍」といった場合、ロンギヌスを指す場合が多いようなのだ。以上、グングニルのじゅぎょーだったのだ。」

摩耶「亘理ちゃん、亘理ちゃん」

亘理『ん?』

摩耶「ぽしょぽしょ(女の人は赤ちゃん産めるから大丈夫だよ。そこまでは大きくないよ)」

亘理『ボフッ///』
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