ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

摩耶「そういえば恋ちゃんはここに連れてこないの?」

悠「んー……出不精だからな。」

揺光【座敷童子とはそんなものじゃ。家屋に憑いたら本来は離れん。まぁ、どこぞの非常識人は掻っ攫ってきたがのぅ】

悠「人聞きが悪いぞ。掻っ攫ってきたんじゃなくて、純粋な勝負の末に獲得したんだ」

義鷹「つまり力づくで押さえつけて攫ってきたんだな」

悠「ここらの奴らはどいつもこいつも口が悪い」

千世子「はい、あんちんの愚痴はおいといてじゅぎょーしまーすなのだ。」

【ハルパー】
分類:剣、属性:‐、特殊効果:‐
系統:ギリシア神話、所持者:ペルセウス

悠「最近、ぴよこもアレだしなぁ」

神姫「どういう風に扱うべきか決まってきたってことでしょ」

摩耶「小さい子と分かりあえてるって事だね」

雨「精神年齢が同じなだけじゃない」

悠「うるさい!うるさい!うるさーい!」

神姫「悠が一番五月蠅い……黙れ」

悠「ゴメンナサイ」

千世子「オリンポス十二神の一柱ヘルメスが、英雄ペルセウスに貸し与えた鎌状の剣なのだ。ハルパーとは、もともとは剣の形状名なのだが、ここでは神話世界有数の怪物メデューサを倒した特定の剣を指していると考えて欲しいのだ。」

摩耶「うるさい三連発をやっていいのはクギミーボイスだけだよ」

悠「ですよねー」

亘理『くぎみーボイスって何?』

悠「ツンデレの象徴だ」

亘理『悠ちゃんのこと?』

摩耶「確かにツンデレだね」

悠「べ、別にアンタのためにやってあげたんじゃないんだからね!」

神姫「死ねばいいのに……死ねばいいのに」

悠「真顔で二回言うなよ。二回言うなよ!」

千世子「メデューサとは、髪の毛がすべて蛇でありイノシシの様な牙を持ち、青銅の鱗で覆われた腕に、顔を見ただけで石になってしまうという邪眼まで持った怪物の事なのだ。」

亘理『ゆうちゃんのことだっけ?』

悠「あれは邪眼じゃなく邪気眼だ」

摩耶「最近はただのレイヤーと化してきてるよね」

悠「今度「なのは」かFFの「アーロン」やるっていってたぞ」

なのは「ほええ?!」

摩耶「なぜその二択なのか理解に苦しむね。片方おっさんだし」

悠「カッコいいからだろ。」

神姫「もっと他に突っ込むべきことあるでしょ」

悠「髪の長さ的にセフィロスだよな」

神姫「……」

千世子「ゴルゴン三姉妹の末娘であり、「強い女」ステンノ、「飛翔する女」エウリュアレとともに、「支配する女」メデューサと呼ばれているのだ。語源はギリシャ語の「methi(知恵)」。三姉妹の中で唯一不死では無かったのだ。以上、ハルパーのじゅぎょーだったのだ。」

神姫「今日は短いのね。」

千世子「そうなのだ。でも、明日から北欧神話の武器に入るからとてつもなく長くなるのだ。」

神姫「そう。」

美兎「なになにあの娘、コスプレするの?じゃあ、此処でもしてよ。写真撮って資料にするから」

悠「エロ小説の?」

美兎「エロ小説の」

悠「勘弁してくれ」

美兎「えーいいじゃん、実名で出るわけでもないし」

悠「個人的にキツイっての」

揺光【では、妾はどうじゃ?】

美兎「エロ過ぎるのはいまいちなのよ。そうなってくるとドンドン過激にしてくしか無いでしょ」

悠「風俗の現状みたいだな」

義鷹「やけに詳しいな」

悠「行ってませんよ?」