ー奇談ー學校へ行こう4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

白巳「すぅ……」

義鷹「お前、背中に白蛇が取り憑いてるぞ」

悠「義鷹も見えるのかおれも実は見えてるんだよ…。」

雨「みんな見えてるでしょ…。むしろここでは見えない物の方が少ないし」

悠「みたくないものを見ないで生きることもできたはずなのに……」

雨「なんの話し?」

悠「いってみただけ」

雨「その子が背中から離れた瞬間、蹴るから」

悠「えぇ……。」

千世子「はーい、じゃ、昨日の続きからなのだ。クーフーリンが、いかにしてゲイボルグを手にしたかを簡単に説明するのだ。アルスター大国に生まれたクーフーリンは父親に光の神ルー、母親にアルスター王の妹デヒテラ姫を持つ人物なのだ。幼少時からずば抜けた才能を周囲に示し「アイルランドの光の皇子」と呼ばれてたのだ。」

白巳「んゅ……んーっ……」

亘理『あ、シロちゃん起きた。はーい、お姉ちゃんとこにおいでー』

雨「シッュ!」

ガッ!
悠「フライングニー?!おま、それは痛いだろ!」

雨「チッ外した」

神姫「うるさいバタバタするな」

悠「しかも、あらぬ方向から叱咤が飛んで来たし……。」

千世子「少年時代には「十人の戦士でもその扱いにてこずる」というクーフーリン邸の番犬をひとりで絞め殺しているのだ。そして「替わりの猟犬が見つかるまでクーリンを守る」と約束したことからクー・フーリン(クーリンの猟犬)と呼ばれるようになったのだ。「クー」とはゲール語で猛犬のことであり、それは勇気や美の象徴なのだ。」

亘理『はーら、逆高い高い~』

白巳「おー!」

摩耶「いっぽ間違えたら頭から急落下だね」

悠「おーい、白巳に変なこと教えるなよ」

亘理『大丈夫、大丈夫』

白巳「じょぶじょぶー」

千世子「成人したクーフーリンは、フォーガルの領主の娘エマーに求愛するものの、エマーは「あなたは騎士になったばかり。影の国で修業をして名をあげてくれば、あなたの妻になりましょう」と、クーフーリンを修行に送り出すのだ。影の国とは、多数の勇者が武者修行に向かったが、誰ひとり帰ったことのない場所なのだ。」

悠「レベル上げには武錬系がやっぱりいいんだな」

摩耶「魔拳ビッグバンか飛天無双剣で一蹴してレベル上げ~」

悠「議会でもっとも敵を強くして欲しいにして経験値増加屋を付けといてな」

神姫「はぐれメタル狩った方が速いわよ」

悠「いや、それ、ドラクエっす」

千世子「しかし赤枝の騎士として、命よりも名誉を重んじるクーフーリンは数々の障害を乗り越え、影の国に到達するのだ。そして影の国で魔女スカアハの弟子となり、同じく修行をしていた隣国コノートの英雄フェルディアとは無二の親友となり、共に修行を受けたのだ。」

亘理『男の友情だ』

白巳「じょうだー」

亘理『やぁーもぉー、かーわーいーいー!!』

白巳「むぎゅー」

悠「喰うなよ」

亘理『たべないっーの!』

千世子「そして、ここで武術と魔法(ルーン)を身につけ、最後には魔槍ゲイボルグを与えられ、アルスター王国に帰還したのだ。今日はここまでで続きは次回なのだ」
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