ー奇談ー學校へ行こう4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ちぇき。」

千世子「あ、あんちん来たのだ」

悠「急に呼び出してどうした」

亘理『この子が助けてほしいらしいの』

悠「助けてって……どの子?」

亘理『こーの子!机の中央見て!』

五センチくらいの少女『ぺこ』

悠「わー……このくらいではもう驚かなくなった自分が怖い」

白巳「お人形?」

悠「こらこら、鷲づかみにしようとしない」

亘理『ホワイト蛇?!』

悠「なんで色だけ英語なんだ。人間だよ」

千世子「誰なのだ?」

悠「うちに来てる知り合い。っで、この小さい子は誰なんだ」

揺光【花じゃ】

悠「揺光も居たのか……花?」

揺光【花が化けとるものだ。それでも妖力の欠片も感じないのはこの姿も花弁の一枚なのじゃろ】

花の精『はい、その通りでございます。タカナシ様の噂を聞き尋ねました。』

悠「おれの噂って……なに?」

揺光【気にするな】

悠「気にするよ」

亘理『おー、ホントだ。上から見たら蛇かと思ったよ』

白巳「おねいちゃん逆さ」

亘理『ほーら、逆高い高い~』

白巳「あはは!」

悠「亘理、パンツ見えてっぞ」
ゴンッ!!

亘理『ド助平//!!』

悠「ぐおぉ……首に黒板消しの角がぁぁ……」

花の精『……』

千世子「あんちん!ふざけてないで話し聞いてあげるのだ!!」

悠「おれはいっさいふざけてないっての……っで、おれに何をして欲しいんだ?どんな話しを聞いてるのか知らないけどおれにできることは少ないぞ」

花の精『……私を植えかえて欲しいのです』

悠「植えかえる?」

花の精『はい、私の本体をここに植えかえて欲しいのです』

悠「そのくらいなら良いけど……」

花の精『ありがとうございます。では、京都でお待ちしています』

悠「なんいった?」

花の精『はい?』

悠「どこで待ってるって?」

花の精『京都です。』

悠「行けるか!!!」

花の精『お願いします!!』

悠「無理無理無理!今から京都なんていけるかよっ!!」

揺光【義鷹に乗れば一瞬じゃぞ。まぁ、同時に肉体も一瞬で粉々じゃがな】

悠「意味ねーじゃん!っか、だったら義鷹に行かせてやってもらえよ」

亘理『義鷹にそんな繊細な作業ができるわけ無いぢゃん』

悠「……」

花の精『あの、今すぐにというのではないですよ?』

悠「あー?」

花の精『新しい年を迎えてからでいいのです。私が芽吹くのが春なので』

悠「それなら……いいか。ちなみに何の花何だ?」

レンゲ『レンゲです』

悠「そうかレンゲの花か……レンゲ?!」

レンゲ『それでは、またお会いしましょう』

ポトッ…

亘理『花に戻っちゃった』

揺光【京から此処まで小型化して飛ばしてたのであろうな】

千世子「あんちん、京都頑張ってなのだ」

悠「待て待て、レンゲの花なんて京都に何億単位で生えてくると思ってる。」

揺光【それを探すのも依頼内じゃろ。】

悠「……頭痛くなってきた。帰るぞ白巳、白巳?」

義鷹「見ない妖怪だな……白沢の肝は美味いが……白蛇はどうかな。がぱっぁぁ!!」

白巳「おー……」

悠「義鷹ソイツは人間だ!!あと、白巳もポーツとしない!!」
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