ー奇談ー學校へ行こう4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠(女)「メリークリスマス前々夜」

千世子「かなり先走ってるなのだ。」

悠「さ、先走ってなんか無いし!」

千世子「?」

神姫「ちょっとどいて」

千世子「?」

神姫「しょっぱなから何いってんのよっ!!」

ドゴッ!!
【人柱戯の極】

悠「ごぼっぁ!?」

摩耶「おー、ラリアットで飛んだぁ~」

悠(女)「真正面からの純粋な一撃に耐えかねたなんて金剛以来かも」

悠「し、心配は……無しかい」

千世子「壁とか壊さないようにしてほしいのだ。」

悠「そこの……心配かい……ガクッ」

千世子「ちゃんと席ついてくださいなのだ。」

悠「へーい」

千世子「それじゃじゅぎょーするのだ。」

【オッパショ石】
背負うといいことあるかもよ?

亘理『回復早い』

悠「こんなこともあろうかと背中に背骨を仕込んでおいたのさ」

亘理『な、なるほど!』

義鷹「いやいや、違うだろ」

千世子「徳島県の東部にある城南町には、「オッパショ石」という世にも奇妙な石があるのだ。「オッパショ」とは徳島の方言で「おんぶしてくれ」という意味なのだ。その名の通りこの石は人に対して背負ってくれるように頼む石なのだ。」

悠(女)「徳島か……ラーメン喰いたいな」

摩耶「ゆうちゃん、ラーメン好きだよね。」

悠(女)「ラーメンは安定性は異常」

悠「おれはおかゆ喰いたい」

揺光【固形物を受けつけぬほど効いておるではないか】

悠「こう……内側からジワジワ蝕まれてく感じ」

神姫「それ龍やられ状態よ」

悠「ジンオウガ亜種?!」

千世子「もともとオッパショ石は、とある力士を供養するために作られたものだったのだ。ところがこの石は、夜になると「オッパショ」と泣くようになったというのだ。」

悠(女)「属性効果と状態異常効果無くしたな」

悠「くっ……なんてこった!!」

灼羅「前から思ってたけど、皆ノリがいいのじゃ」

千世子「あるときオッパショ石の前を力自慢の男が通りかかったのだ。彼は石がオッパショと泣いてるのを聞くと「石のくせに背負ってくれとは生意気な」と思いながらも、いわれたとおりに石を背負ったのだ。しかし石はかなり重く、さすがの力自慢も1、2歩しか歩く事が出来ずに石を落してしまったのだ。石は真っ二つに割れてしまい、それ以降、声を出さなくなったというのだ。」

悠「神姫のスキルは、フルチャージっぽいな」

悠(女)「真打じゃね?」

神姫「攻撃力DOWN大と防御力DOWN大と悪霊の加護よ」

悠「は?」

神姫「そのくらいのハンデがないと可哀想でしょ」

悠「イェーイァァァ!」

悠(女)「超クウゥゥゥゥル!!」

千世子「はーい、うるさいから静かにしてくださいなのだ。同じ徳島県阿南市には、これとは別のオッパショ石の伝説があるのだ。ある者が夜遊び帰りに歩いていると、地蔵が「オッパショ」と呼びかけたのだ。彼は地蔵を背負ってやったのだが、あまりにも重いので石橋の上から投げてしまったというのだ。」

亘理『おっぱしょ』

悠「有無を言わさずおぶさってこられる場合はどうしたらいいんだ?」

雨「取り憑かれるのは馴れてるでしょ」

悠(女)「それに亘理ならいいんじゃね?」

亘理『お義姉さんから許可もらった!!』

悠「お義姉さんぢゃないだろ」

千世子「一説では、オッパショ石の正体は狸のイタズラではないかといわれてるのだ。以上、オッパショ石のじゅぎょーだったのだ。」
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