ー奇談ー學校へ行こう4
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
摩耶「昨日、ゆうちゃんに会ったよ」
悠「殴ったか?」
亘理『拳でしか会話できない人?』
摩耶「あはは、違うよ。悠君の女だよ」
亘理『どーいうことよぉー』
悠「あうあうあぅ…振るな振るな、頭かっくんかっくんなっからっ!!」
摩耶「いい方に語弊があったね。悠君の女バージョンって意味ね」
亘理『余計分からない』
悠「じゃあ、明日連れて来てやるから振るの止めてください。酔ってきましたから……うぷっ。」
千世子「ほーい、じゅぎょー開始なのだ。」
【犬神】
一度ついたら死ぬまで一緒♪
揺光【そういえば犬神には憑かれてないのぅ】
後楽「狐狗狸なのにな」
悠「こっちみんな」
千世子「犬神は「犬」という名前はついているけど、どちらかというとネズミのような小動物の姿をした妖怪なのだ。ただし地域によっては、手のひらほどの大きさの赤黒まだらの犬、または白黒まだらのイタチに似た動物だといわれているのだ。おもに西日本、とくに四国に伝承の多い犬神は、人間に取り憑いて害を与えるのだ。」
摩耶「憑かれてる?」
悠「たぶん大丈夫だ」
神姫「どちらかというと害を与える側よね。」
悠「人を災厄みたいにいいおって」
雨「災厄っていうか最悪?」
悠「なんだとこの野郎!」
千世子「犬神に取り憑かれた人間は「病気」「犬の真似をする発作」「大飯ぐらい」「ゲテモノ食い」などの症状を起こすようになるのだ。また、犬神に憑かれた者の死体には、犬の歯形がつくともいわれてるのだ。」
悠「ミハイルなら三つ該当してるな色んな意味で病気持ちだし、大飯ぐらい、ゲテモノ喰い」
揺光【あの気持ち悪いのは人間みたいなものであって妾と同種にされるのは心外じゃ】
後楽「俺たちもの憑く相手くらい選ぶぜ」
摩耶「妖怪にも嫌われるってもの凄いね」
悠「人でもなく、妖怪でもないなにかって事だな」
千世子「犬神には、突然とり憑くものと、特定の一族に代々とり憑いてる者が居るのだ。犬神にとりつかれたり、犬神を飼っている一族は「犬神使い」「犬神持ち」などと呼ばれるのだ。犬神はとり憑いた人間が「ほかの家の物が欲しい」と願うだけで勝手にその品物を奪ってきたり、とり憑いた人間が「憎い」と思ったものにとり憑いて、病死させたりしてしまうのだ。」
悠「柏殺してくれないかな」
摩耶「とかいって死んだら号泣しちゃったりだよね」
悠「どーいう意味だよ」
摩耶「あはは」
千世子「犬神持ちの家柄の女性は、他の家に嫁ぐことで、嫁ぎ先の家を犬神持ちにしてしまうのだ。新婦に取り憑いている犬神は嫁ぎ先の家で分裂し、すべての家族や使用人に一匹ずつとり憑いてしまうのだ。犬神は新しく生まれた子供にもとり憑くので、一度犬神にとり憑かれた家系は、末代までとり憑かれ続けるのだ。そのため四国や九州の一部地域では、犬神憑きの家との結婚や近所付き合いを拒絶する風潮があり、現代でもその傾向が残っているというのだ。」
悠「典型的な差別か」
亘理『やだねぇー。そういうの』
悠「一回意識するとどうしょうも出来ないんだよ。風評被害だってそうさ。放射能なんかどこにでも存在するって話しは一切聞かない癖に、放射能被害については何でも無駄に聞く。」
摩耶「不安になるのも分かるけどそれで買い占めなんかしたら他の人が迷惑だよね。」
千世子「犬神は、妖怪の中では珍しく、人間の呪術によって作ることができるのだ。犬神作製法のひとつとして有名なのは、犬を首まで地面に埋めて放置し、犬が飢えた所に食べ物を目のまえにさし出して、犬が食べようとした瞬間に首をはね殺すという方法なのだ。」
なのは「ひどい…」
要「恨みの力は別格だからな」
千世子「術者は、犬の怨念を利用して犬神を使役するのだ。しかし当然、犬神は自分を作った術者を恨んでいるので、隙をみせれば犬神は術者を殺してしまうのだ。以上、犬神のじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
摩耶「昨日、ゆうちゃんに会ったよ」
悠「殴ったか?」
亘理『拳でしか会話できない人?』
摩耶「あはは、違うよ。悠君の女だよ」
亘理『どーいうことよぉー』
悠「あうあうあぅ…振るな振るな、頭かっくんかっくんなっからっ!!」
摩耶「いい方に語弊があったね。悠君の女バージョンって意味ね」
亘理『余計分からない』
悠「じゃあ、明日連れて来てやるから振るの止めてください。酔ってきましたから……うぷっ。」
千世子「ほーい、じゅぎょー開始なのだ。」
【犬神】
一度ついたら死ぬまで一緒♪
揺光【そういえば犬神には憑かれてないのぅ】
後楽「狐狗狸なのにな」
悠「こっちみんな」
千世子「犬神は「犬」という名前はついているけど、どちらかというとネズミのような小動物の姿をした妖怪なのだ。ただし地域によっては、手のひらほどの大きさの赤黒まだらの犬、または白黒まだらのイタチに似た動物だといわれているのだ。おもに西日本、とくに四国に伝承の多い犬神は、人間に取り憑いて害を与えるのだ。」
摩耶「憑かれてる?」
悠「たぶん大丈夫だ」
神姫「どちらかというと害を与える側よね。」
悠「人を災厄みたいにいいおって」
雨「災厄っていうか最悪?」
悠「なんだとこの野郎!」
千世子「犬神に取り憑かれた人間は「病気」「犬の真似をする発作」「大飯ぐらい」「ゲテモノ食い」などの症状を起こすようになるのだ。また、犬神に憑かれた者の死体には、犬の歯形がつくともいわれてるのだ。」
悠「ミハイルなら三つ該当してるな色んな意味で病気持ちだし、大飯ぐらい、ゲテモノ喰い」
揺光【あの気持ち悪いのは人間みたいなものであって妾と同種にされるのは心外じゃ】
後楽「俺たちもの憑く相手くらい選ぶぜ」
摩耶「妖怪にも嫌われるってもの凄いね」
悠「人でもなく、妖怪でもないなにかって事だな」
千世子「犬神には、突然とり憑くものと、特定の一族に代々とり憑いてる者が居るのだ。犬神にとりつかれたり、犬神を飼っている一族は「犬神使い」「犬神持ち」などと呼ばれるのだ。犬神はとり憑いた人間が「ほかの家の物が欲しい」と願うだけで勝手にその品物を奪ってきたり、とり憑いた人間が「憎い」と思ったものにとり憑いて、病死させたりしてしまうのだ。」
悠「柏殺してくれないかな」
摩耶「とかいって死んだら号泣しちゃったりだよね」
悠「どーいう意味だよ」
摩耶「あはは」
千世子「犬神持ちの家柄の女性は、他の家に嫁ぐことで、嫁ぎ先の家を犬神持ちにしてしまうのだ。新婦に取り憑いている犬神は嫁ぎ先の家で分裂し、すべての家族や使用人に一匹ずつとり憑いてしまうのだ。犬神は新しく生まれた子供にもとり憑くので、一度犬神にとり憑かれた家系は、末代までとり憑かれ続けるのだ。そのため四国や九州の一部地域では、犬神憑きの家との結婚や近所付き合いを拒絶する風潮があり、現代でもその傾向が残っているというのだ。」
悠「典型的な差別か」
亘理『やだねぇー。そういうの』
悠「一回意識するとどうしょうも出来ないんだよ。風評被害だってそうさ。放射能なんかどこにでも存在するって話しは一切聞かない癖に、放射能被害については何でも無駄に聞く。」
摩耶「不安になるのも分かるけどそれで買い占めなんかしたら他の人が迷惑だよね。」
千世子「犬神は、妖怪の中では珍しく、人間の呪術によって作ることができるのだ。犬神作製法のひとつとして有名なのは、犬を首まで地面に埋めて放置し、犬が飢えた所に食べ物を目のまえにさし出して、犬が食べようとした瞬間に首をはね殺すという方法なのだ。」
なのは「ひどい…」
要「恨みの力は別格だからな」
千世子「術者は、犬の怨念を利用して犬神を使役するのだ。しかし当然、犬神は自分を作った術者を恨んでいるので、隙をみせれば犬神は術者を殺してしまうのだ。以上、犬神のじゅぎょーだったのだ。」