ー奇談ー學校へ行こう
ー教室(12/11/夜)ー
夜八時になり授業が始まろうとしていた。
教卓の前に立った千世子は軽く咳払いをした。
千世子「えー、昨日は結局じゅぎょーしなかったので今日はさくさく進めるのだ」
摩耶「ちょこちゃんがおねむになっちゃたもんね」
悠「子供だしな。八時過ぎると眠くなるんだろ」
神姫「ホットな飲み物が決めてだったんじゃない?」
千世子「じゅぎょーするのー!」
「「「はーい」」」
千世子「今日のドラゴンはタラスクス」
【タラスクス】
生息地域:タラスコン(フランス)
出典フランスの伝承、キリスト教の伝説
摩耶「キリスト教の伝説は本当にドラゴンいっぱいでるね」
悠「まぁ、あらゆる意味でドラゴンは多種多様だからな。」
千世子「フランス南部を流れるローヌ川の沿岸に、タラスコンという街がある。ここでは、毎年6月になるとドラゴンが現れる。」
摩耶「ドラゴンが現れるの?悠くん、出番じゃない?」
悠「俺はドラゴンキラーでもスレイヤーでもねぇよ。」
神姫「それ、どっちも武器じゃない?」
千世子「街に伝わる竜伝承を題材にして、巨大なドラゴンの張りぼてを引いて街を練り歩くお祭りが開かれるのだ。この竜伝承に登場するのが街の名前になったドラゴン、タラスクスである。伝承によれば、もともとタラスクスは西アジアに住んでいたが、いつのまにかローヌ川付近に住み着くようになった。そしてタラスクスは人々を襲ったり、船を沈没させたりして、街の人々を苦しめたという。」
摩耶「川に済むってことは水竜みたいな感じかな?」
神姫「見た目はどんななの?」
千世子「タラスクスの外見は、一般的なドラゴンの姿からはかけ離れているのだ。トカゲではなくライオンのような頭を持ち、六本の足は熊の足に似ている。ヘビのような長い尻尾を生やし、無数のトゲのある甲羅を背負っているという。」
摩耶「獣?亀?」
悠「まさに怪物だな」
神姫「けど、竜なのね」
千世子「牙は鋭く、口からは火を吐いて敵を焼き尽くすのだ。さらに、タラスクスは逃げるときに汚物を撒き散らすのだが、はた迷惑なことに、この汚物をかけられたものは燃えてしまう。」
悠「本当に迷惑だな。ブレスで焼け死ぬならまだいいが、汚物で焼け死ぬて…」
摩耶「じゃあ、仮にタラスクスが超可愛い美少女だったら?」
悠「……いや、ないな」
摩耶「微妙に間があったね。」
神姫「タラスクスもキリスト教の伝説に出るモンスターなのよね?」
千世子「そうなのだ。タラスクスの正体は、ユダヤ、キリスト教の聖典「旧約聖書」に登場する怪物レヴィヤタンの子供、もしくはレヴィヤタンそのものだという。」
摩耶「悠くんはレヴィヤタンとか好きでしょ?」
悠「え?」
摩耶「あと、牛タンとか」
悠「タンつけばいいわけじゃないからな!」
千世子「タラスクスは、キリスト教の聖女「マルタ」によって退治された。マルタがタラスクスと向き合って十字架を突きつけると、タラスクスはそれまで暴れていたのが嘘のようにおとなしくなったのである。聖マルタはタラスクスを街へ連れていき「もう人は襲わないから許してやって欲しい」とタラスクスを助けるように訴える。」
摩耶「あ、オチ読めた。」
神姫「右に同じ」
千世子「しかし、今までタラスクスにひどい目にあってきた住民がそれを許すはずもなく、この竜は住民によって殺されてしまったのだ。」
摩耶「やっぱり」
悠「っか、そもそもタラスクスってドラゴンは、タラスコン周辺の土着文化や、地域振興の象徴だったのではないかと考えられてるんだ。キリスト教は、自分達の宗教を広めるために、土着の信仰を邪教としていった歴史を持ってるし、タラスクスも元々は土着の神が、キリスト教によって邪悪なドラゴンに貶められてしまったんじゃないかといわれてる」
千世子「千世子のせんせーポジションは悠のあんちんに貶められようとしている…」
夜八時になり授業が始まろうとしていた。
教卓の前に立った千世子は軽く咳払いをした。
千世子「えー、昨日は結局じゅぎょーしなかったので今日はさくさく進めるのだ」
摩耶「ちょこちゃんがおねむになっちゃたもんね」
悠「子供だしな。八時過ぎると眠くなるんだろ」
神姫「ホットな飲み物が決めてだったんじゃない?」
千世子「じゅぎょーするのー!」
「「「はーい」」」
千世子「今日のドラゴンはタラスクス」
【タラスクス】
生息地域:タラスコン(フランス)
出典フランスの伝承、キリスト教の伝説
摩耶「キリスト教の伝説は本当にドラゴンいっぱいでるね」
悠「まぁ、あらゆる意味でドラゴンは多種多様だからな。」
千世子「フランス南部を流れるローヌ川の沿岸に、タラスコンという街がある。ここでは、毎年6月になるとドラゴンが現れる。」
摩耶「ドラゴンが現れるの?悠くん、出番じゃない?」
悠「俺はドラゴンキラーでもスレイヤーでもねぇよ。」
神姫「それ、どっちも武器じゃない?」
千世子「街に伝わる竜伝承を題材にして、巨大なドラゴンの張りぼてを引いて街を練り歩くお祭りが開かれるのだ。この竜伝承に登場するのが街の名前になったドラゴン、タラスクスである。伝承によれば、もともとタラスクスは西アジアに住んでいたが、いつのまにかローヌ川付近に住み着くようになった。そしてタラスクスは人々を襲ったり、船を沈没させたりして、街の人々を苦しめたという。」
摩耶「川に済むってことは水竜みたいな感じかな?」
神姫「見た目はどんななの?」
千世子「タラスクスの外見は、一般的なドラゴンの姿からはかけ離れているのだ。トカゲではなくライオンのような頭を持ち、六本の足は熊の足に似ている。ヘビのような長い尻尾を生やし、無数のトゲのある甲羅を背負っているという。」
摩耶「獣?亀?」
悠「まさに怪物だな」
神姫「けど、竜なのね」
千世子「牙は鋭く、口からは火を吐いて敵を焼き尽くすのだ。さらに、タラスクスは逃げるときに汚物を撒き散らすのだが、はた迷惑なことに、この汚物をかけられたものは燃えてしまう。」
悠「本当に迷惑だな。ブレスで焼け死ぬならまだいいが、汚物で焼け死ぬて…」
摩耶「じゃあ、仮にタラスクスが超可愛い美少女だったら?」
悠「……いや、ないな」
摩耶「微妙に間があったね。」
神姫「タラスクスもキリスト教の伝説に出るモンスターなのよね?」
千世子「そうなのだ。タラスクスの正体は、ユダヤ、キリスト教の聖典「旧約聖書」に登場する怪物レヴィヤタンの子供、もしくはレヴィヤタンそのものだという。」
摩耶「悠くんはレヴィヤタンとか好きでしょ?」
悠「え?」
摩耶「あと、牛タンとか」
悠「タンつけばいいわけじゃないからな!」
千世子「タラスクスは、キリスト教の聖女「マルタ」によって退治された。マルタがタラスクスと向き合って十字架を突きつけると、タラスクスはそれまで暴れていたのが嘘のようにおとなしくなったのである。聖マルタはタラスクスを街へ連れていき「もう人は襲わないから許してやって欲しい」とタラスクスを助けるように訴える。」
摩耶「あ、オチ読めた。」
神姫「右に同じ」
千世子「しかし、今までタラスクスにひどい目にあってきた住民がそれを許すはずもなく、この竜は住民によって殺されてしまったのだ。」
摩耶「やっぱり」
悠「っか、そもそもタラスクスってドラゴンは、タラスコン周辺の土着文化や、地域振興の象徴だったのではないかと考えられてるんだ。キリスト教は、自分達の宗教を広めるために、土着の信仰を邪教としていった歴史を持ってるし、タラスクスも元々は土着の神が、キリスト教によって邪悪なドラゴンに貶められてしまったんじゃないかといわれてる」
千世子「千世子のせんせーポジションは悠のあんちんに貶められようとしている…」