ー奇談ー學校へ行こう4
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
義鷹「……」
悠「雨だな」
義鷹「……だな」
雨「なに?」
悠「ツッコミキャラなのにいちいち小ボケるよな」
雨「段取り考えなくボケ続けるやつに何を言われたくないわ」
悠「おれはボケ・オブ・ザ・グレートだからな」
千世子「良く分からないあんちんは置いといてじゅぎょーなのだ」
【鉄鼠】
八万匹チューチュー破壊の大行進
悠「鼠って聞くとイラっとするのが不思議だ」
亘理『悠ちゃん鼠嫌いなの?』
悠「ハムスターもデグーもモルモットもタスマニアデビルも平気なはずなんだがな」
摩耶「タスマニアデビルは違うね」
千世子「琵琶湖の南西、滋賀県の大津市には、園城寺という寺院があるのだ。平安時代末期、この寺は「頼豪」という有名な僧侶がいたのだ。恨みを抱いて死んだ頼豪は、死後に鉄の牙と石のように硬い体を持った大ネズミ「鉄鼠(てっそ)」へと姿を変えたのである。頼豪が妖怪になった姿であるため、鉄鼠は「頼豪鼠」とも呼ばれるのだ。」
神姫「鉄の牙くらいなら折れそうよね」
悠「っか、鱗のの時点で鼠ではなくなりっっあるよな」
摩耶「針金のような毛と鋭利な牙を持つ猛犬なら悠君の家にいるけどね」
悠「まだ妖怪化はしてないって」
千世子「鉄鼠は、円城寺と激しく対立していた「延暦寺」に、8万4千匹もの大ネズミを引き連れ襲撃。貴重な仏像や経典を食い荒らしてしまったのだ。恐れをなした延暦寺は、社を立てて頼豪を神として祀ると、ようやく頼豪の怨念が鎮まったというのだ。」
義鷹「鼠は骨ばって美味くないが、8万も喰えば腹は膨れそうだな」
悠「義鷹雑食過ぎだろ」
義鷹「基本的に動くものは何でも食える。もちろん機械的な物は除くけどな」
悠「食えない事はないと?」
義鷹「食えなくはないが不味いし、吸収したりは出来ないぞ。」
悠「ロケットパンチとか期待しちゃったのに」
義鷹「腕千切って投げるのならできるぞ」
悠「……」
千世子「頼豪の恨みの原因は、時の天皇だった。頼豪は天皇の為に術を使った見返りに「戒壇」という、僧侶に戒律を授ける場所を作る許可を貰おうとしたのだ。ところが、頼豪と園城寺が仏教界で大きな権威を得ることを嫌った「延暦寺」の反発で、この話しは破談になるのだ。頼豪の恨みは延暦寺に対して爆発した訳なのだ。」
摩耶「両方呪えばいいのにね」
揺光【日本人は謙虚じゃからな】
神姫「謙虚っていうか自主性がないのよ」
悠「あー……余談だが、事件の当事者の延暦寺には、鉄鼠について一般的な伝承とは大きく違う伝承が残されてるぞ。それによると、鉄鼠は延暦寺の僧侶が呼びだした大猫によって倒されたらしい。」
千世子「勝手にじゅぎょー進めちゃだめなのだ。一般の伝承では延暦寺が手をつけられなかったはずの鉄鼠を、延暦寺が自力で退治したことになってるのだ。」
摩耶「鼠って善し悪しで扱い激しいよね」
悠「鼠に限らずだけどな」
千世子「鼠は古来より、人間に害を与える動物だったのだ。農作物や農具、タンスや柱などをかじって荒らすネズミに、人間は悩ませていたのだ。地方によっては、ネズミのことを「アネサマ」「ヨモノ」など、別の名前で呼ぶ風習もあるのだ。ネズミの名を直接口にしないことで、ネズミの被害を遠ざけるのが狙いなのだ。以上、鉄鼠のじゅぎょーだったのだ」
悠「うちは建築数十年級だがマリオの加護か鼠が出たことない。たまに内臓的な物が飛び散ってたりすることは有るけど」
摩耶「獲物を狩ったら見せに来るアレだね」
悠「けど寝起きに部屋でたら廊下に点々と小さな内臓が落ちてるのはゾッとするんだよな」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
義鷹「……」
悠「雨だな」
義鷹「……だな」
雨「なに?」
悠「ツッコミキャラなのにいちいち小ボケるよな」
雨「段取り考えなくボケ続けるやつに何を言われたくないわ」
悠「おれはボケ・オブ・ザ・グレートだからな」
千世子「良く分からないあんちんは置いといてじゅぎょーなのだ」
【鉄鼠】
八万匹チューチュー破壊の大行進
悠「鼠って聞くとイラっとするのが不思議だ」
亘理『悠ちゃん鼠嫌いなの?』
悠「ハムスターもデグーもモルモットもタスマニアデビルも平気なはずなんだがな」
摩耶「タスマニアデビルは違うね」
千世子「琵琶湖の南西、滋賀県の大津市には、園城寺という寺院があるのだ。平安時代末期、この寺は「頼豪」という有名な僧侶がいたのだ。恨みを抱いて死んだ頼豪は、死後に鉄の牙と石のように硬い体を持った大ネズミ「鉄鼠(てっそ)」へと姿を変えたのである。頼豪が妖怪になった姿であるため、鉄鼠は「頼豪鼠」とも呼ばれるのだ。」
神姫「鉄の牙くらいなら折れそうよね」
悠「っか、鱗のの時点で鼠ではなくなりっっあるよな」
摩耶「針金のような毛と鋭利な牙を持つ猛犬なら悠君の家にいるけどね」
悠「まだ妖怪化はしてないって」
千世子「鉄鼠は、円城寺と激しく対立していた「延暦寺」に、8万4千匹もの大ネズミを引き連れ襲撃。貴重な仏像や経典を食い荒らしてしまったのだ。恐れをなした延暦寺は、社を立てて頼豪を神として祀ると、ようやく頼豪の怨念が鎮まったというのだ。」
義鷹「鼠は骨ばって美味くないが、8万も喰えば腹は膨れそうだな」
悠「義鷹雑食過ぎだろ」
義鷹「基本的に動くものは何でも食える。もちろん機械的な物は除くけどな」
悠「食えない事はないと?」
義鷹「食えなくはないが不味いし、吸収したりは出来ないぞ。」
悠「ロケットパンチとか期待しちゃったのに」
義鷹「腕千切って投げるのならできるぞ」
悠「……」
千世子「頼豪の恨みの原因は、時の天皇だった。頼豪は天皇の為に術を使った見返りに「戒壇」という、僧侶に戒律を授ける場所を作る許可を貰おうとしたのだ。ところが、頼豪と園城寺が仏教界で大きな権威を得ることを嫌った「延暦寺」の反発で、この話しは破談になるのだ。頼豪の恨みは延暦寺に対して爆発した訳なのだ。」
摩耶「両方呪えばいいのにね」
揺光【日本人は謙虚じゃからな】
神姫「謙虚っていうか自主性がないのよ」
悠「あー……余談だが、事件の当事者の延暦寺には、鉄鼠について一般的な伝承とは大きく違う伝承が残されてるぞ。それによると、鉄鼠は延暦寺の僧侶が呼びだした大猫によって倒されたらしい。」
千世子「勝手にじゅぎょー進めちゃだめなのだ。一般の伝承では延暦寺が手をつけられなかったはずの鉄鼠を、延暦寺が自力で退治したことになってるのだ。」
摩耶「鼠って善し悪しで扱い激しいよね」
悠「鼠に限らずだけどな」
千世子「鼠は古来より、人間に害を与える動物だったのだ。農作物や農具、タンスや柱などをかじって荒らすネズミに、人間は悩ませていたのだ。地方によっては、ネズミのことを「アネサマ」「ヨモノ」など、別の名前で呼ぶ風習もあるのだ。ネズミの名を直接口にしないことで、ネズミの被害を遠ざけるのが狙いなのだ。以上、鉄鼠のじゅぎょーだったのだ」
悠「うちは建築数十年級だがマリオの加護か鼠が出たことない。たまに内臓的な物が飛び散ってたりすることは有るけど」
摩耶「獲物を狩ったら見せに来るアレだね」
悠「けど寝起きに部屋でたら廊下に点々と小さな内臓が落ちてるのはゾッとするんだよな」