ｰ壱階休憩所ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

摩耶「お疲れ様～」

神姫「先、帰るわよ」

悠「はいはい、お疲れさん」

亘理『悠ちゃんはまだ帰らないの?』

悠「寒いからコタツで温まってから帰る」

亘理『なら、ゲームしよう、ゲーム。』

悠「いいぞー。」

冥「何か飲み物いれてくるナ。何がいいかナ?」

悠「お茶冷たいの」

義鷹「コーヒー暖かいの」

亘理『お茶あっついの!』

冥「わかったニャ」

フェイト「……」

冥「おっ……ととっ、何がいいですかナ?」

フェイト「えっ……?」

悠「あれ、フェイトまだ居たのか」

フェイト「あ、うん。」

悠「ま、居るなら入ってけよ。寒いだろ」

亘理『悠ちゃん、寄ったげなよ。』

悠「あー、すまん、すまん。って、お前こそ横になってんじゃねーよ!」

べしっ!
亘理『ぎゃう!!お尻叩くな!!』

悠「フェイト、なんだったら亘理のうえに座っていいぞ」

亘理『なんでぢゃーい!』

義鷹「バタバタすんなっ!」

悠「ヤバい、暴れ出した。フェイト、踏め踏め!」

亘理『あたしはゴキブリかー!』

フェイト「ふふふ」

冥「はーい、お茶とかお茶とかコーヒーとか淹れてきたのナ」

悠「どもー、ほら、ゴキブリ」

亘理『ゴキブリぢゃねーし!頭のうえに置くな!こぼれたら火傷するぢゃん!!』

義鷹「悠、暇なら将棋するか」

悠「いいぞ」

亘理『ちょっ、あたし放置かいっ!!』

冥「はい、ココアどうぞナ」

フェイト「あ、ありがとうございます」

冥「ここは馴れましたかナ?」

フェイト「初めてのことばかりだけど……楽しいです」

冥「それは、良かったですニャ。」

亘理『ちょっとー……頭のお茶どけてよぉー』

悠「あと三十分くらいしたらな」

亘理『なんのしゅぎょーだよっ!!』

悠「冗談だ。ほら、これでいいだろ。」

亘理『ふー……仕返し。』

トンっ
悠「香車もーらい」

義鷹「げっ……」

亘理『動じてない……だとっ!』

フェイト「悠さんて面白い人ですよね」

冥「ニャははは、確かに面白いのナ。」

亘理『えっえっ?!どーなってんの?張り付いてる?張り付いてるの?!』

悠「んなわけあるか。ただ、首から上を動かさないってだけ」

亘理『盤見えてんの?』

悠「頭動かさなくても、目だけ動かせば視野内だ。」

義鷹「前から見てると本気で貞子みたいだぞ。逆白目むいてっし」

亘理『ぶふっー!逆白目!』
バシッ!バシャ…

悠「……」

亘理『あ……』

義鷹「あーあ、本当に貞子になったな」

悠「わぁぁぁ……たぁぁぁ……りぃぃぃ……」

冥「本当に仲いいのナ」

フェイト「あれは……仲がいいんですか?」

冥「仲がいいからあーやってじゃれ合えるのナ。フェイトちゃんもそのうち出来るようになるのナ」

フェイト「……ショートコントはやりたいです」

冥「フェイトちゃんも十分面白いニャ」