ー奇談ー學校へ行こう4

ー壱階休憩所ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

亘理『よっと、ほっ、うっ……』

美兎「……」

悠「ここはのんびりしてるよなぁ」

冥「のんびりするのは嫌いかナ?」

悠「そんなことないですよ。大好きです。」

冥「そうですかニャ。」

悠「管理人ちゃんはどうですか?」

冥「のんびり大好きですナ」

悠「ですよねー」

雨「老けた会話してるわね。」

悠「この中だとかなりの若年だけですけどね」

メフィスト「年なんかキにしたら負けデスよ。我々ハ特にネ」

悠「何千とか何百級だしな」

後楽「お、賑わってんな飲むか?」

悠「その酒瓶どっからパクって来た」

後楽「冷蔵庫の中から」

冥「請求書はどちらにまわせばいいのかナ?」

後楽「もちろん、この兄ちゃんだ」

ポンっ
悠「……」

冥「ジッ」

悠「すいません。後日ちゃんと支払わせていただきます」

冥「よろしくですナ」

後楽「という訳で遠慮なく」

悠「お前はいっぺん皮剥ぐぞ古狸!!」

後楽「そいつは兎だ」

美兎「あぁん?ヤンのかこの野郎!」

悠「誘発してノリで怒らんでください」

美兎「まったく、一本貰うわよ。」

悠「飲むのかよ!」

美兎「私が飲む分だって含まれてるのよ」

冥「共同冷蔵庫だからニャ」

悠「そういえば冷蔵庫なんてあった?」

亘理『調理室にあるよ。でっかいの』

美兎「キンキンに冷え過ぎてたまにドア開かないのよねあれ。」

後楽「あれだけ浮遊霊憑いてたらさぞかし冷えるわな」

悠「なんで冷蔵庫に浮遊霊……」

冥「メフィストさんが持って来たのナ」

メフィスト「ナンデモ、元々はどこかの病院で臓器をホカンしていた……」

悠「おれ、このビールは飲めないわ……」

美兎「そんなこといってたら、ここで今まで食べた物はその冷蔵庫に一度はいった物ばかりよ」

悠「それもそっか」

後楽「兄ちゃんは単純だな」

悠「細かい事を気にしてたらダメだと思ってるだけだ。」

冥「にゃははは。」

義鷹「ちょっと、出かけてくる」

悠「あれ、義鷹仕事か?」

義鷹「お前まだ居たのか」

後楽「これから一杯やるとこだ」

美兎「長い?」

義鷹「短い」

美兎「そっ」

義鷹「いってくる」

悠「鎮伏業の方か」

美兎「あれは探偵業のほうよ。浮気調査」

悠「そっちか。って、短いのか?」

美兎「義鷹は何にでも同化出来るから張り付いてるだけで終わりだもの」

悠「なるほどな。」

美兎「そっちも探偵業してるんでしょ?」

悠「場合によってはな。けど、浮気調査とかはしてないよ。」
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