ー奇談ー學校へ行こう4

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

『ケラケラケラ』

要「分かってみたら簡単なトリックだよな」

神姫「携帯に録音しといて、こっそり机の中に入れてタイマーで再生……こんなことして楽しい訳?」

悠「そこは、お前のやった事はすべてマルっとお見通しだ!っとか、どこまでも手間のかかる事を……っとか言って欲しかったな」

神姫「どこまでもめんどくさいやつね。」

千世子「あんちんがギリギリ人間だったのはおいといてじゅぎょーなのだ。」

悠「ギリギリってなんだ、ギリギリって純粋なヒューマンだよ」

義鷹「いろいろ不純物だらけじゃないのか」

悠「不純じゃない奴なんか信用できんだろ」

義鷹「だな」

揺光【じゃな】

神姫「そうね。」

雨「色々間違ってるわよ」

千世子「天狗がおこす怪奇現象の大部分は人間に大した危害が及ぶものではないが、ひとつだけ例外があるのだ。「天狗隠し」または「天狗さらい」という現象なのだ。これは一般的には「神隠し」と呼ばれる現象で、人間がなんの前触れもなく居なくなってしまうことをいうのだ。東北地方などでは、いわゆる神隠しは、「天狗が人間をさらっていく現象」だと考え、これを「天狗隠し」などと呼んだのだ。」

灼羅「人間がなんの前触れもなく居なくなる……」

悠「なに?おれを見つめて抱っこ?」

灼羅「なんでじゃ」

揺光【悠は居なくなる訳ではなく、徘徊じゃから……隠しやさらいでは無くて……】

灼羅「痴呆」

「「「「あぁ、なるほど」」」」

悠「満場一致で納得かYO!!」

千世子「あんちんの痴呆は病院でみてもらうとして、天狗隠しによって行方不明になった人間は、ふと戻ってくることもあるが、永遠に行方不明になることもあるのだ。また五体満足のまま返されるとも限らないようで、天狗隠しにあった人間が手足バラバラで発見されたという伝承も有るのだ。」

神姫「逆ダルマ人間ね」

亘理『都市伝説ぢゃん』

悠「ダルマは有名だし、そっち系のリョナ同人は今でも余裕で人気あるしな」

フェイト「りょな?」

要「まったく知る必要ないことだ。」

神姫「悠だってときどきリョナってるじゃない。」

悠「好きでなってないやい!」

千世子「天狗隠しにあった人間を探すときは、山に入って「鯖食った○○やーい」名前を叫んで回ると効果があるらしいのだ。天狗はサバが嫌いなので、さらった人間が鯖を食べたといえば、その人間を連れていくのを止めると考えられていたようだなのだ。」

亘理『悠ちゃん、そーいうのが好きなの?』

悠「いい意味でも悪い意味でも雑食だ。故に……」

後楽「女は揺り籠から墓場までだ」

悠「そこまで守備範囲ひろくねーよ!」

後楽「おじさんは見た目さえ良かったら年は気にしない」

悠「おっさん自体何歳だよ」

後楽「揺光とだいたい同じだ」

揺光【……】
↑数千歳?

悠「大概年下じゃねぇか!」

揺光【誰が婆じゃ!】

悠「いってねーよ!」

後楽「コラコラ、年増くらいにしと……」
ボゴッ!!!

揺光【ぶっ飛ばすぞ】

悠「うん。ぶっ飛ばした後だな」

神姫「もう神通力とか無視して力技よね」

揺光【最後に物を言うのは持ち前の肉体じゃ】

悠「確かに」

雨「なっとくすんのかょ!」

千世子「天狗の姿として一般的なのは「赤い顔と高い鼻」の天狗なのだ。じつはこの姿は「大天狗」といって、天狗の種類のひとつにすぎないのだ。天狗の中には赤い顔をしてない者も沢山いるのだ。その一例としてもっとも有名なのが「烏天狗」なのだ。烏天狗は身体つきこそ羽の生えた人間のようだが、大天狗とは違って「トンビ」のような顔をしているのだ。烏天狗は大天狗の配下として働く下級の天狗だといわれているのだ。いじょー、天狗のじゅぎょーだったのだ。」
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