ー奇談ー學校へ行こう3

ー壱階休憩所ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「あー……ここで暮らしたい」

美兎「分かってると思うけど、亘理の前でその冗談言わないでよ。」

悠「サーセン……けど、炬燵いいわぁ」

後楽「たしかにコイツに入ってゆっくりしてると出られなくなるよなぁ」

義鷹「ってか、お前授業でなくていいのかよ。」

悠「摩耶が居ないとやる気がなぁ」

後楽「兄ちゃん、前から気になってたんだか……そっちの気があるのか?」

悠「実は摩耶は女の子なんだよ」

後楽「マジか……ちぃっと小さいな」

悠「嘘だよ。っか、身体の問題かい」

後楽「おじさんはどちらかというと色っぽいお姉ちゃんの方が好きだ。」

美兎「メフィストのおっさんといいなんでオヤジってこんなんばっかりなのよ?」

悠「おれに聞かれてもなー。そもそもおれは上から下まで大丈夫だし」

後楽「揺り籠から墓場までか」

悠「使い方ちげぇし。」

後楽「まぁ、おっちゃんらから幼女も老女変わらんけどな。一文字違うだけだ。」

悠「老女と寝られるのか?」

後楽「おじさんは若い子大好きだから」

悠「淫獣め……」

美兎「そんな話ばっかりしてあきない?」

悠「飽きないな」

義鷹「お前が答えるのか」

悠「っか、義鷹は肉食なのにあんまに話しにのらないな」

義鷹「どーいういみだ」

悠「そんな深い意味は無いよ?」

美兎「無い無い。義鷹は一にも二にもバトる事しか頭ないもん」

義鷹「ひとを脳筋みたいにいうなよ」

悠「義鷹は戦闘種族だから脳みそ筋肉じゃなくて、筋肉が脳なんだよな。」

義鷹「意味が分からん」

後楽「それなら兄ちゃんも同じだろ」

悠「いや、おれ喰っても手とか変化しないし。」

義鷹「……」
メギギギ……
義鷹の手『グルルル!!』

義鷹の手はワニの頭の様になってバックリと大口を開いて悠の顔を捉えた。

悠「はい、ごめんなさい。喰うのは勘弁してください。」

義鷹「お前を喰ったりしたらどれだけブーイング受けるか分かったもんじゃねーよ。」

悠「まー、おれはきっと美味くないよ」

亘理『ガブッ!』

悠「いってえぇぇぇ!?」

亘理『ガジガジ!』

悠「ちょ、なにっ?!なんで、腕かじられてんの?!」

美兎「美味そうだったんじゃない?」

義鷹「骨は拾ってやる。」

後楽「経はあげてやるよ」

悠「誰ひとり助ける気は無しかい!!」

亘理『ぷはっ、チヨちゃんがまってるよ!なにしてんの?』

悠「炬燵の魔力に取りつかれてる」

亘理『じゃ、それ持ってってじゅぎー聞いたらいいぢゃん!』

悠「あー……あるしゅ名案だな」

美兎「馬鹿言ってないでさっさと行って来なさいよ」

悠「へーい。」

亘理『ほら、ダッシュダーシュ!』

悠「廊下を走っちゃいけません……って、亘理は天井走ってるか……」
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