ー奇談ー學校へ行こう3

ー壱階休憩所ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ふぃー……炬燵最高だな。まるくなっていたい。」

義鷹「猫みたいなやつだな」

悠「義鷹だって猫メインな身体だろ」

義鷹「冬場は特にそうだが……鳥が多いな」
メキキキ……
義鷹の手『ぐぎょょ』

悠「怖いから止めて。そのグロいニワトリでグロい手人形みたいにするの止めて」

義鷹「なら、こういうのはどうだ?」
メギギギ……
義鷹の手『にゃーぉ!』

悠「わぁー、猫ちゃんだぁーって……手首、生首止めろや……。」

義鷹「ひゃはは」

悠「本当に変幻自在なんだな」

義鷹「気にいったもんにしかならねぇけどな」

悠「逆に小さくはなれるのか?」

義鷹「なれる。ならないけどな。」

悠「完全に猫になっても目つき悪そうだしな」

義鷹「うるせーよ。」

美兎「目つきの悪さは昔からだしね。ほい、ミカン」

悠「お、もらう、もらう。」

美兎「よいしょと。はぁー冬場は寒さが堪えるわ。」

悠「冬毛の時期だしな」

美兎「尻尾なんかもこもこよ。もこもこ。」

悠「マジで?!見せて、っか、触らせて」

亘理『このド助平っ!!』

悠「がふっ?!」

義鷹「机の上に乗ってんじゃねーよ。」

亘理『う~寒っ。私もいれて』

悠「ひとの頭蹴ったのは無かった事かい……。っか、なんで、横に座る。」

亘理『狭いんだからいーぢゃん!』

悠「わかった、わかったから耳もとで叫ぶのは止めてくれ。」

冥「あらら、大混雑してるのナ。」

悠「亘理、叩きだすからおれの膝に座る?」

亘理『取り憑くよ?』

悠「スイマセン、ジョウダンデゴザイマス」

冥「仲がいいことはいいことなのナ」

悠「それより、そのどてら可愛いな。」

冥「ありがとうなのナ。おニューなのニャ♪」

義鷹「お前は気のせいか服装変わらねぇよな」

悠「そんなことないって。七部丈が完全な長袖にレベルアップしてるだろ」

義鷹「そういうのは普通当たり前って言わないか?」

悠「ばんなそかな……」

義鷹「色々めんどくさいな」

悠「めんどくさいって……あれ、おれが剥いたミカンの所在を知らないか?」

亘理『私がいただいたのさぁー』

悠「自分で剥けよ……。」

亘理『なんだよぉ!いいぢゃんかよぉ』

悠「今日はやたら絡んでくるな……」

美兎「寒くなると人肌恋しくなるのは人も妖怪も同じなんでしょ」

悠「なんだ構って欲しいのか。うりうり~」

冥「ゴロゴロ……ゴロゴロ……」

亘理『待てゐ!!なんで、それであたしぢゃなく冥ちゃんの方に手を伸ばす!』

悠「ちょうど、撫でやすい位置に居たからかな」

亘理『私真横だよ!?』

義鷹「悠、将棋するか?」

悠「炬燵で将棋とは粋だな」

美兎「それは関係ないでしょ……。」

亘理『ぶーっ……』

冥「お茶でも淹れてくるナ」

悠「管理人ちゃんは本当に気がきくなァ」

亘理『はいはーい。私もてつだうよん!』

美兎「単純ね」

悠「美兎はいかないんだ」

美兎「寒いからヤだ」
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