ー奇談ー學校へ行こう3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「うーむ、夜は寒いな……。」

摩耶「雨降って一気にガク下がりしたよね。気温。」

悠「うー……ゾクッとくる。灼羅たん、カモン!」

灼羅「なにが、カモンじゃ……。」

悠「凍え死ぬ前にはやく膝のうえに来るんだ。」

灼羅「わっちゃは湯たんぽではない」

悠「しかたない。次、雨!」

雨「私虫だから体温低いわよ」

悠「その姿の時は結構暖かいじゃん」

雨「ま、いいけど。」

悠「よし来い」

雨「よいしょ。」

悠「うむ……わりと温い」
わしゃわしゃ…

雨「髪をぐしゃぐしゃにすんな!!」

摩耶「おぷしょんです」

雨「なんのよ?!」

摩耶「マッサージ?」

雨「モロ疑問形じゃん……。」

悠「髪細いな……。スンスン」

雨「嗅ぐな!」

悠「……少女臭」

雨「吊るすぞ……。」

悠「褒めたのに」

要「うぅ~」

亘理『うぅ~』

摩耶「嫉妬者二名」

神姫「馬鹿ばっかね。」

千世子「う~寒いのだ。みんな、風邪には気をつけないといけないのだ。」

揺光【こんな夜は熱燗と油揚げじゃな】

悠「揚げだしと湯豆腐くらいつけてくれ」

摩耶「具がはみ出るくらいたっくさんのお味噌汁」

悠「それ採用」

揺光【稲荷寿司もつけるなら妾もご相伴してやろう】

悠「なんで上から目線なんだよ」

揺光【善いではないか。善いではないか。】

千世子「それより、なんで、雨ちゃん抱っこしてるのだ?」

悠「子供は体温が高くて暖かいから。」

雨「子供って言うほど若くないけどね」

悠「人間年齢じゃ無い」

神姫「人間でも無いでしょ」

悠「細かい事、気にするなよ。可愛いは正義だ」

雨「私口説かれてる?」

悠「なにそういう風におれの事みてたのか?」

雨「亘理じゃあるまいし」

亘理『な、なんだよう。みんなでこっちみんなよぉ』

神姫「良かったわね。人外にはモテて」

悠「はは……笑えないだわさ」

千世子「悠兄ちんは皆に好かれてるのだ!」

悠「同じくらい皆に嫌われてるけどな」

摩耶「西口当たりだと後者の方が多いかもね。あはは」

悠「襲われたりはしないけど、本気で舌打ちとかされるしなぁ……。」

神姫「私もときどき本気で殺意が湧くからわかるわ。」

悠「神姫さんにいわれると肝が潰れるので、勘弁してください。」
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