ー奇談ー學校へ行こう3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「う~~……。」

神姫「本当になにさっきから」

悠「いや……。おれの猫レーダーにビシビシ反応があるんだよ」

雨「猫?冥のこと?」

悠「いや、この気配はマリオだ。絶対。」

冥「誰よ、それ。」

摩耶「悠君の飼いネコ~。」

悠「マイファミリーだ。」

神姫「猫連れて来た訳?」

悠「まさか、おれがマリオを連れまわる訳無いだろ。マリオは自由にしててこそマリオなんだ。」

亘理『気配ってそんなに凄い猫?猫又?化け猫?猫神?金華猫?バステト?』

悠「妖怪でも、中国の化け猫でも、インドの猫神でもない。ただの綺麗な白猫だ」

摩耶「いや~、ただの猫じゃないでしょ。」

悠「確かに美しさは国宝級だな。うん。っといっても、いくら金積まれても手放したりしないけど」

要「よっぽどだな」

悠「マリオとバロンはおれの最後の砦だ。命ある限りずっと側に居やりたいし、居てもらいたい。」

摩耶「きっと、マリオも同じこと考えてるよ」

悠「だと、いいけどな。猫は死期が近づくと居なくなるって言うし。」

義鷹「お前、悠の家に行ったことあるんだろ」

灼羅「そうじゃがなんじゃ」

義鷹「その猫と話したことはどうよ?」

灼羅「無口で日がな一日寝ている老猫じゃ」

義鷹「なんだ、妖怪の気は無いのか。」

灼羅「そういった気は感じぬな。」

千世子「はーい、いい加減にじゅぎょー聞くのだ!」

【河童】
河の底からこんにちは

要「メジャー妖怪来たな」

摩耶「日本の代表未確認生物だよね」

悠「河童の正体はキリシタンって説が一番高いらしいな」

千世子「川や池に住む妖怪「河童」は、日本中に伝承が残るメジャーな妖怪なのだ。名前は関東地方の方言「カワワッパ」からきてて、川に住む子供という意味なのだ。」

要「なんで、キリシタン?」

悠「昔のキリシタンは外人で頭のてっぺん剃ってただろ。っで、清め水(聖水)で頭を濡らしていたから、そういう人外のものとされたとかなんとか…」

千世子「河童の体格は人間の子供に近く、身体の色は緑または赤色で、肌は多くの場合両生類のようにぬめぬめしているのだ。」

悠「ぬめぬめかエロいな」

雨「なんでもすぐそっちにもっていくアンタがな」

悠「男の子だからな」

亘理『このっスケベ!』

ブンッ!
悠「危っ……やめろよ。おれはまだ怪我人だぞ」

摩耶「今回は長いね。」

悠「皮膚ならともかく肉だからな。ちゃんと治らないかもしれん。」

千世子「口には短い嘴(くちばし)、手足には水かきがあって、背中に甲羅を背負っているのだ。頭には毛の生えていない部分があって、ここを「皿」というのだ。今日のじゅぎょーはここまでなのだ。」

悠「しかし、かっぱかっぱいってたら酒飲みたくなるな」

摩耶「僕お寿司食べたくなった」

神姫「黄桜とかっぱ寿司ってこと?」

悠「おー、よくわかったな。」
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