ｰ壱階休憩室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「んっーー……はふぅ。」

冥「悠ちゃん、調子はどうナ?」

悠「ぼちぼちですヨ」

摩耶「お、悠君発見」

悠「あー、ちぇき」

冥「ちぇき、なのナ。摩耶ちゃん、お茶いかがかナ」

摩耶「いただきますナ」

冥「了解ですナ♪」

悠「なんかうつるちゃうよな。アレ」

摩耶「悠君は関西弁もうつるけどね」

悠「メフィさんのはうつらないけどな」

摩耶「あの人のカタコトはわざとだよね。前、流暢に話してたし。」

悠「まー……正直、あのレベルの人が今さら日本語なんて余裕だろ」

メフィスト「HAHAHA～。ソンナに褒めてもらエると照れてシマイマスデスネ～」

悠「あ、ども…」

摩耶「こーんばんわデス」

メフィスト「ハーイ、コンバンはデース。何デスか?何のトークで楽しんマス?」

悠「他愛もない雑談っすよ」

冥「お茶お待たせなのナ。って、メフィストさんが増えてるニャ!」

メフィスト「構いませんよ。ほいっと!」

ポンっ!

摩耶「おぉー、湯のみがでた」

悠「その昔の悪者の幹部が持ってそうな杖ってやっぱ魔法のステッキなんすか?」

メフィスト「ふふふ～そのトウリデース」

冥「メフィストさんは何でも出したり消したりできるのナ」

悠「出したり消したりは出来ないけど。例えば……こうやってスプーンを曲げたりは出来るぞ」

ぐにゃ…

冥「メンタリズムっていうやつナ?」

摩耶「純粋な力技だったよね」

悠「このくらいじゃ誰も驚かない……」

義鷹「妖怪、悪魔相手に不思議で驚かせるって考えが間違えてるだろ」

悠「あー、義鷹。」

冥「お茶飲むナ?」

義鷹「いや、今から出かける。」

悠「仕事?」

義鷹「天狗がでたそうだ。ちょっと見にいってくる」

摩耶「天狗も居るんだ」

義鷹「どうかな天狗に化けた鳥の類かもしれない。どっちにしろ邪魔なら……。」

悠「……」

義鷹「……」

悠「あー、別におれが見えない所なら好きにしてくれていいよ」

義鷹「お前も適当な奴だな」

悠「適度っていって欲しいね」

義鷹「ヒャハっ、じゃ、行ってくる。」

悠「おーう、気を付けてな」

冥「いってらっさいナ～」

摩耶「……はっ、いつの間にかメフさんも居なくなってる」

悠「メフ「ィ」まだいったげろよ」

冥「ニャははは。メフィストさんはきっと自分の部屋の使い魔にご飯あげにいったのナ」

悠「うわー見たいような見たくないような…」

摩耶「可愛い女の子かもね」

悠「よしいくか」

摩耶「迷ったら餓死るんだよね」

悠「……命は惜しいな」