ー奇談ー學校へ行こう3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「昨日はさんざんうるさかったのだ。」

悠「いやー、いろいろありまして。」

義鷹「ひゃはっ。確かになァ」

摩耶「なんか随分と仲良くなってるね」

悠「そうか?」

義鷹「さぁな。」

摩耶「むー!」

亘理『むー!』

悠「おいおい、上と下同時に頬ふくらますなよ。なんか怖いよ。」

義鷹「お前がちゃんと面倒見とけよ」

悠「いやいや……。」

千世子「まーいいのだ。今日はちゃんとじゅぎょーするのだ。」

要「いえーい」

千世子「そのテンショングッドなのだ!!」

悠「じゃ、おれらは後ろの方で」

義鷹「将棋するか。今日は勝つぜ」

要「授業聞けよ…。」

千世子「さて、今までは北海道、東北の妖怪だったけど、今日からは関東の妖怪に入るのだ。」

悠「関東地方はいえるか?」

雨「なんで、私に聞くの?」

悠「質問に質問で返すなよ……。」

雨「なによ。答えなさいよ」

摩耶「見た目が子供っぽいからだよね。」

悠「オフコース」

雨「キチキチキチキチ」

悠「蜘蛛か止めろ……トラウマになるから」

要「ちなみに、関東は茨城、栃木、群馬、埼玉、東京、千葉、神奈川だからな」

なのは「うん。そのくらいは大丈夫なの」

千世子「日本の首都とーきょーは、むかしは「江戸」と呼ばれてたのだ。江戸には沢山ひとが住んでたから、妖怪の昔話も多いのだ。他の地方と、江戸時代のひとが面白さ重視でかってに作った、新しい妖怪が多いのが特徴なのだ。」

神姫「けど、それもここに居たらどうか解らないわよね。現になんでもいるし」

揺光【コンコン♪】

雨「ふふ。」

義鷹「ひゃは」

悠「人間、鵼、狐、骸骨、天井妖怪、蜘蛛、蛇、悪魔、ネコ、兎、魔法使い、魔法少女、龍(?)……」

神姫「なんで、私を龍に分類した?」

悠「いえ、なんとなくです。はい。」

灼羅「わっちは狐扱いじゃし」

亘理『忌野さんは骸骨なのに、私は天井妖怪って』

悠「いっぺんにクレームつけるなょぅ…。」

冥「皆さん、お疲れ様なのナ。よかったら、お茶をどーぞですニャ」

摩耶「あ、いただきます」

冥「どうぞどうぞニャ。お茶菓子は悠ちゃんからの差し入れニャ」

悠「うちの店で出す新作のタイガーヨウカンだ」

神姫「虎屋のものパクリね」

悠「ち、ちがうもん。タイガーヨウカンだもん!」

フェイト「この黄色い部分は?」

悠「栗ヨウカンだよ。普通のと栗ヨウカンとで交互に挟んで寅柄だからタイガーヨウカン」

摩耶「何気に悠君のスキルが格段に上がっていってる事実」

千世子「美味しいのだ。」

美兎「へぇ、アンタ店持ってるの今度、顔出すわ」

悠「あー……微妙に入りにくいところにあるんだよ」

摩耶「新宿の大江戸学園敷地内だからねぇ」
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