ー奇談ー學校へ行こう3

ー壱階休憩所ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

お面【ズゾゾ……ズゾ…ゾゾゾ…】

美兎「またオッサンか!!オッサンのアホー!」

メフィスト「うわーーい!アイム・ソーリーヒゲ・ソーリーーー!!」

お面の中の蛇【ギロっ!!】

美兎「あ。」

亘理『あっ。』

お面の中の蛇【シャーーーーっ!!】

美兎「うわっ!!」

亘理『こっちきた?!』

ガギッュ!!

お面の中の蛇【ぎしゃっ?!】

悠「おー……美兎の兎パンチと亘理のキックが炸裂した。ちなみに黒だ」

メフィスト「ちょっと、小鳥遊さん場所チェンジしてください!!」

義鷹「見てたのしいか?」

悠「見れるなら見ときたいのが定めなり」

美兎「コラーー!!野郎ども!!はやく、女、こどもを守って闘えーー!」

「「「……(余裕じゃん)」」」

お面の中の蛇【ずぞるるる…】

メフィスト「ホウ、コレはスバラシイデスな!こやつヒトの形を模しておりマスなぁ…」

マラサイ【……】

蛇の固まりが見る見る人の形になり、褐色の肌に金製の腕輪やリングを付け、アジアを彷彿させる無数のタトゥー。南国の先住民族みたいな男が現れた。

悠「あれが「楯霊(シールドレイ)」のマラサイか…」

義鷹「……」

マラサイ【ぐおおぉ!!】
バスっ!!

メフィスト「ふふ…」
ボフッ!!

マラサイ【……!?】

鋭い爪でメフィさんを切り裂くも煙となって消えてしまう。手ごたえに無さにマラサイは辺りを見渡して、おれと目があった。

悠「あ……」

マラサイ【があっ!!】

悠「ぐぇっ……」

亘理『悠ちゃん!!』

BOM!
メフィスト「お、ピンチってマスなぁ。」

美兎「なに、逃げてやがる!あの状況でアンタが楯にならんでどーする!!」

メフィスト「そうですな。しかし、ミーはミーの理にかなった事しか「力」をつかわんのデスよ。」

冥「悠ちゃん……。」

忌野「チッ……(この位置じゃ若造に当たるが…)」

美兎「義鷹ぁー!悠助けんかいーー!!」

マラサイ【……】

悠「……」

義鷹「……(なんだ?コイツは?逃げもせずに?あの状況下で人間として正しい行動は「悪あがきする」だろ。命惜しさに「逃げようとする」だろが、助けを求めて「泣く」だろが、なにコイツうっすら笑ってんだ?)」

マラサイ【ガガガ……ココハドコダ?】

メフィスト「此の地は日本。貴様の住んでいたニューギニアの森々より遥か遠方に位置する島国だ。そして国々を転々とし、貴様がここに有るということは、貴様が守護していた、森や氏族は滅んだとみてよいだろうな。」

マラサイ【キィィ!!アレノ言ウ事、真実カ?!】

悠「あの人がいうならたぶん……」

バシッ!!

マラサイ【ぐっ?!】

義鷹「いい加減に離してやれや、そいつはオメーになにもしてねぇ。」

悠「ケホケホッ…あー、びっくりしたぁ。」
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