ー奇談ー學校へ行こう3

ー壱階休憩所ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

冥「はーい、どうぞたのナ」

悠「はい、ありがとさん」

冥「どーいたしましてなのナ」

義鷹「おーい、冥、熱燗追加くれ」

冥「はいはいニャ」

悠「しかし、驚いた。まさか、ここで晩酌ができるなんて」

冥「ニャはは、あとでお酒代は請求するナ」

悠「わぁ……しっかりしてるなぁ」

冥「そのかわり。好きなだけ食べていいのナ。」

悠「管理人ちゃんを食べたい」

冥「猫肉は反対なのナ!!」

悠「猫肉はおれもパスで」

義鷹「ていうかよ、お前は家で親とかと喰わないのか」

悠「あれ、いってなかったけ?おれ親居ないんよ。ガキの時死んで。」

義鷹「へぇ、そうなのか」

悠「うん。ジジイと婆ちゃんに育てられたけどもう他界しちまったし。」

義鷹「それで毎晩うろついてる訳か」

悠「醤油こと。ってことで、醤油とって」

義鷹「ほれ。」

ダダダダ!!

メフィスト「はーい、ドウデッスカーミッナサーン」
ジャジャーン!!

悠「ほーへー……木の箱に入ったデッカイお面?何すかそれ」

義鷹「ジャジャーン?って、何の音だよソリャ?」

メフィスト「Oon!小鳥遊さん、アナタ興味持ちましたね!ソレがフツーソレが人間!アナタ最高これからもヨロシク!!」

悠「ビクッ!」

メフィスト「それに比べて……あ゛?お前なんだよ?どこ生まれなんだヨ?ちゃんと飯食ってんのかヨ?お?あ゛~~~~?!」

義鷹「イラっ」

メフィスト「だいたいやねぇ~~木箱の中の見たくせに音がどーとかいってる時点でダメダメぎゃふん!全然これっぽっちもダメダメのダメえぇぇぇええええぇええぇぇぇ!!」
バギッ!!

義鷹「ガラクタが手に入って調子に乗ってるメフィストには気をつけろ。」

悠「あ、ああ…」

義鷹「俺が知ってる中で一番壮絶だったコイツの「調子の乗り方」は、大量の子鬼を召喚してて、災害跡地に山を作り上げて子鬼共に松明を持たせ、「大文字山」よろしく、「祝」の字をかたどらせたことかな…字間違えて「呪」になってたし。」

メフィスト「oh!ソレハ、六甲山の「手招き地蔵」を手に入れたときデスな。」

冥「メフィストさんの趣味は古美術蒐集(アヤシイモノ限定)なのニャ。部屋の中は変わったモノばかりで楽しいニャ。メフィストさんのウンチク付きで何のことだかわかんないケド一見の価値ありニャ。悠ちゃんも見せてもらうといいのナ。はい、枝豆ゆがけたのニャ」

悠「へー」

メフィスト「oh!そうですな!!デハ、サッソク!!」

義鷹「やめておけ。「生き人形」の散髪させられたり、「座ったら必ず死ぬ椅子」に座らされたり、「ふり返る霊のビデオの最終段階」見せられたりするぞ」

悠「うっわぁぁ…」

メフィスト「you!!何ヲユーデスか!!せっかく本人がたっての希望だと「見せてくんなきゃ首吊って死にまんがな!」とまでいってますのにぃぃぃ!!」

悠「いってませんて」

メフィスト「ネェーーー見たいよネェーーー!」

悠「謹んで辞退させていただきます。」
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