ー奇談ー學校へ行こう3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「義鷹ってさぁ、鵼(ぬえ)なんだよな。」

義鷹「なんだよ。藪から棒に」

悠「いや、壁から釘です。」

義鷹「なに?」

悠「まぁ、それは置いといて鵼って合成獣みたいな諸説があるけど、義鷹はどんな感じなんだ」

義鷹「俺は……」

雨「鳴き声は虎鶫、頭は猫、躰は鷹(本当は鶏)、その目は欄欄と光、黒雲を纏い雷を操る奇怪な妖鳥。大妖鳥鵼よ」

悠「へー」

義鷹「雨、勝手になにいってやがる」

雨「なにか間違えてた?私は蜘蛛、アンタは鵼でしょ」

義鷹「ふん。」

悠「まーまー、喧嘩は止めなよ。正体不明が売りの義鷹の正体を聞いたおれが悪かったから」

義鷹「べつに悪くはねぇよ。それに、鵺は俺だけじゃない。」

悠「他にもいるのか?!」

義鷹「鵼に限らず、同族の妖怪はいる。怪異番号も存在するぐらいだ」

悠「怪異番号?」

義鷹「怪異の名称について、変形・変態を起こし、人心を惑わすモノこれを『ハ号』として、さらに人の命を奪うモノを『ロ号』そのうえ知恵を有し行動するモノを『イ号』とし、過去同じ姿かたちを有するモノを出現順に数番をつけて呼称する。さらに上位や英霊みたいな数少ないのは鬼号ナンバーって呼ばれてる」

悠「義鷹は?」

義鷹「俺は怪異じゃない。フリーの鎮伏屋(ハンター)だ。怪異を狩る側」

悠「イロイロあるんだな」

義鷹「裏の裏の世界って奴だな。ひゃは」

悠「じゃあ、聞くけど、揺光みたいなのはどーなんだ?」

揺光【なんじゃ?妾をよんだかのぅ?】

悠「呼んでない」

揺光【かみっ】

悠「あぅっ?!」

揺光【はみはみ、はもはも】

悠「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛……」

亘理『何してんのよ!!』
グィッ!

悠「痛っ!!おま、咬まれてるのに引っ張ったら耳ちぎれるだろ!!」

亘理『食べられるよりいいでしょ!!』

揺光【悠は食べられるのも食べるのも好きじゃがの。妾も食べられ…】

悠「黙らっしゃい!!」

揺光【どうじゃ、久しぶりに妾と楽しまぬかぁ?】
するるっ

亘理『こらぁ!!悠を誘惑すんな!!』
グキッ!

悠「うぎゅ?!」

義鷹「おー。なんかこんな昔話しあったな。引っ張り合うやつ」

雨「内容は全然違うし。あのままだと首と胴体啼き別れるわよ。」

義鷹「大丈夫だろ」

揺光【ほれ、頑張らんと妾がもっていくぞ?】

亘理『ぐぬぬぬ!!』

悠「(あ、死ぬ……これ、死ぬわ。首とかが千切れる。運がよくてろくろっ首だ)」

揺光【まだまだ余裕があるのぅ】

悠「ねぇし!心の中を読むな!!っか、離せ!」

亘理『嫌だ!!』

悠「えぇ……拒否られた…」

雨「チヨが来る前に決着付けなさいよ」
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