ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「遅れたのだ!」

悠「だから、アイスソードが……お?」

千世子「みんなで何盛り上がってるのだ?」

摩耶「ガラハドからアイスソードを殺してでも奪い取る話し」

千世子「良くわからないけど物騒なのだ?!」

義鷹「なんでもいいけど、打ったぞ」

悠「おー、すまんすまん。ロマサガとかウィザの話しだとつい反応しちゃって」

要「ほぼ病気だな」

悠「うしゃしゃしゃしゃ!」

花描「病気だな」

摩耶「あれで通常運転だから」

千世子「……ま、まぁ、おいといて、じゅぎょーするのだ。」

【タンタンコロリン】
豊作ならば妖怪も登る

なのは「なんだか、可愛い名前なの」

揺光【最近は夜空と書いてないとと読む名前があるそうじゃな。】

摩耶「きらきらネームってやつだね。」

千世子「柿の木は日本中どこにでもあって、特別手入れをしなくてもおいしい柿を実らせてくれる、日本人にとって非常に馴染みの深い果樹なのだ。」

悠「手入れした方が絶対いいけどな。」

義鷹「俺は生の肉がいいけどな」

悠「さすが鵼…。」

千世子「人間になじみ深いものが妖怪になるのは日本の常というもので柿の妖怪ももちろんいるのだ。」

摩耶「さすが全国妖怪帝国日本」

揺光【コンコン♪そう褒めるでない】

神姫「まったく褒めることでも無いし」

雨「むしろ、妖怪のカシラ気分の狐がムカつく」

揺光【あとで毟るからの】

雨「止めて?!」

「「「(なに毟る気なんだろう)」」」

千世子「柿の妖怪は主に東北地方に分布し、「タンタンコロリン」という可愛い名前で呼ばれてるのだ。タンタンコロリンの姿や成り立ちは地方ごとにかなり違いがあって、共通点は柿の木の精霊のような存在という事くらいなのだ。」

悠「義鷹は精霊とかも食うの?」

義鷹「食えるな。けど、あの手の輩は毒持ちとかも多いし、スカスカのも多いから美味くねぇ。」

悠「どんなのが美味い?」

義鷹「魔力とかよりは霊力の多くて肉付きのいいのだな。」

悠「……揺光とか神姫とか亘理か?」

義鷹「……お前どこ見ていってる?」

悠「おっぱい。いわすな…がふっ?!」

神姫「……」

義鷹「消しゴムって当たったら痛いよな」

悠「ゴムの固まりだしな……」

千世子｢東北地方東部、宮崎県仙台市のタンタンコロリンは柿の木の精で「大入道」というただ巨大なだけの妖怪に化けて人間を驚かせるのだ。このタンタンコロリンは、柿の木になった実を収穫せずいつまでも放置しておくと現れるというのだ。｣

灼羅「精霊というより妖怪側じゃな」

摩耶「妖怪の授業だしね。」

千世子「また別の言い伝えでは、タンタンコロリンは僧侶のような格好をした妖怪で、沢山実のなった柿の木のある家に出現するのだ。この、タンタンコロリンが現れるのは夕暮れ時で服の裾のところに大量の柿をいれて、ぽろぽろとこぼしながら町の中を練り歩くと、自分が産まれた家にもどって消えてしまうのだ。今日は此処までなのだ｣