ー奇談ー學校へ行こう3

ー屋上ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

白い男「っで、お前らは?」

千世子「大葉千世子なのだ」

悠「小鳥遊悠」

義鷹「俺は美船義鷹(みふねよしたか)……わかってると思うけど」

千世子「はい、妖怪……ぬりかべなのだ!」

義鷹「違う。」

悠「はい、大入道!」

義鷹「ちげぇよ」

千世子「はい、いったんもめんなのだ!」

義鷹「全然違う」

悠「えーと、えーと、見越し入道だ!」

義鷹「なんで入道縛りなんだ。違うっての俺は……」

千世子「のっぺらぼうなのだ!!」

義鷹「うるせえぇぇ!!」

千世子「怒られたのだ。」

悠「顔あるのにのっぺらぼうは無いだろう。」

千世子「白いから……。」

金髪メガネ美女「義鷹?なに騒いでんの?」

義鷹「美兎(みと)……。いや、妙なやつらがな…」

美兎「ん~?」

悠「……鼠妖怪!」

千世子「兎妖怪なのだ!」

美兎「お嬢ちゃんが正解。望月美兎(もちづきみと)、月兎妖怪よ。っで、こっちの目つき悪いのが鵼(ぬえ)よ。」

義鷹「お前らここでなにしてる」

千世子「いつもはじゅぎょーしてるのだ」

義鷹「あぁん?授業?」

美兎「今は?」

悠「なんか白い光を見たからあがってきたんだわさ」

義鷹「……」

美兎「それはコイツの発光よ。ここに来るまで鵺の姿で飛んできたからね。それよりもこんなところで立ち話よりなかで話しさない?」

悠「ですなぁ。あ、小鳥遊悠です」

千世子「大葉千世子なのだ。」

悠「種族はヒューマンだ。」

千世子「あんちんはやや人間から離れてるのだ。」

悠「お前あとでくすぐり呼吸困難の刑な」

千世子「いやなのだ?!」

美兎「なんだか、少し居なかったあいだに賑やかになったわね。」

義鷹「……みたいだな。」

悠「賑やかといったら」

義鷹「急に話しに混ざってくるなよ……。」

悠「アンタら、亘理とか雨、冥とか忌野の知り合いだろ?」

義鷹「亘理知ってんのか?」

悠「天井下りをなんかおれが解放して今はバージョン2か3くらいだ。」

美兎「ていうか、忌野また出てきてんの?とっとと成仏すりゃういいのに。」

悠「なんか、成仏しかけたけど、心残りが違ったみたいだった」

美兎「マジ?ちょっと後でいろいろ聞かせてよ」

悠「じゃあ、なかでゆっくりと」
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