ー奇談ー學校へ行こう3

ー屋上にあがる階段ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「何かが光った?」

千世子「そーなのだ。」

悠「ほむ……いや、ふむ。それは解ったが、なんでおれが行かなきゃならない?」

千世子「暇そうだからなのだ。あと、まだ誰も来てないしなのだ。」

悠「暇そうなのはいっぱいいるだろ。亘理しかり、雨しかり。冥ちゃんは今、忌野さんの介護……ゴフン、相手してっけど。」

千世子「忌野ジイちゃんに飴もらったのだ。」

悠「孫2か……。」

千世子「それより、女の子ばっかりで何かあったらどーするのだ。」

悠「それは逆におれなら何かあってもいいって意味か?」

千世子「そういう意味じゃないのだ。」

悠「なら、どういう意味だよ。」

千世子「……」

悠「おい、だんまりかい」

千世子「ほらほら、もう屋上なのだ!ドアを開けて欲しいのだ。」

悠「……」

がちゃがちゃ……ぎいぃぃ!




‐屋上‐

千世子「久々に屋上来たのだ!!」

悠「はしゃいでこけるなよ。」

千世子「そんな子供じゃないのだ!!」

悠「はいはい。しっかし、高い所ってのはいいな。」

千世子「馬鹿となんとかは高いところが好きなのだ」

悠「ぼかすんなら馬鹿の部分をぼかせよ。」

千世子「冗談なのだ。」

悠「よーし、こっちこい」

千世子「だっこ?」

悠「なんでじゃ。頭一発コツイてやる」

千世子「何でなのだ?!」

悠「今、人を小馬鹿にしただろ」

千世子「してないのだ。」

悠「どんな嘘だよ……。っか、なんもないじゃないか。UFOくらい不時着したのかと楽しみにしてたのに」

千世子「あんちんは何いってるのだ?」

悠「よーし、ぴよこ~こっちにおいで~」

千世子「ナデナデ?」

悠「肘鉄」

千世子「さっきよりひどくなってるのだ!!ん……あっ!あんちん、後ろ!!」

悠「そんな古典的な手に引っ掛かるか。大人しくこっちに来い。今ならちょっと痛いだけで許してやる。」

白い男「……」

悠「うわっ?!」

白い男「人間か?めずらしい前に変態かお前?」

悠「……いやいやいやいや。なんか盛大な勘違いしてるよ?おれは千世子を殴ろうとしただけで変なことはしようとしてない。」

千世子「殴ろうとしてただけで問題なのだ!!」

白い男「なんだコイツら……?」
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