ー奇談ー學校へ行こう3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ちょっとコーヒー買ってくるわ。摩耶、なんか欲しいものあるか」

摩耶「じゃあ、黒ウーロン」

悠「あいよ」

亘理『ちょっと、あたしには?』

悠「なんか欲しいの?」

亘理『えと……』

悠「無いなら絡むなよ…。」

亘理『摩耶君には聞くのに、あたしには聞いてくれないのね……。よよよ~……。』

悠「じゃ、いってきま~」

亘理『帰ってきたら足つかんでやる……』

悠「小さい嫌がらせ考えんな!!」

亘理『ぶー。』

花描「それにしても、これだけ数がいるのに摩耶君にしか聞かないのは……どーなんだろうな。」

揺光【摩耶以外興味が無いのではないか。コンコンコンッ♪】

灼羅「それはソチも入っておろう。」

揺光【妾は悠に興味がある。向こうがあろうが無かろうが関係ないのじゃ。コンコン♪】

千世子「どーいうことなのだ?」

雨「悪質で性質の悪いストーカーってことでしょ」

揺光【鶏でも連れてくるか?】

雨「や、やめい!!」

なのは「なんでニワトリさんが嫌なの?」

要「ほら、鶏って蜘蛛とか食べるし」






ー玄関近くの休憩所ー

悠「音~♪ん?」

忌野「……」

悠「(うぉっ?!新聞読んでる……。)」

とたとたとたっ…
冥「はーい。忌野さん!お茶飲むニャ?」

忌野「おう、よう気の付く小猫やのぉ。ホレ、アメちゃんやろ!」

冥「ゴロゴロ……おおきになのニャ。」

悠「(ほんまや!やさしい!!)あー……昨日はどうも、小鳥遊です。よろしゅうに。」

冥「あ!夜のコンニチなのニャ!悠ちゃんもお茶飲むナ!」

忌野「なんじゃいワレ!アメちゃんはええ子にだけやるごほうびやど。」

悠「いえ、アメちゃんがほしいわけではなく……。」

冥「はい、お茶どーぞなのナ!」

悠「ズズッ……あれ、美味いなこのお茶。冥もお茶淹れるの上手なんだな。」

冥「ころころっ…おおきになのニャ。」

忌野「なんやと!小猫は茶ー淹れんのうまいんか!アメちゃんやろ!」

冥「おおきになのニャーー♪」

忌野「ほーかぁー。この茶はウマイか。井戸のおかげで現世(シャバ)に出て来れんのはええが、地獄(むこう)の食いモン食ってもーたからのォ。こっちの味はわからんよーになってもーたわ。ゾゾッ…ほーか、ほーか、子猫の淹れた茶はウマイか……。」

悠「……」
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