ー奇談ー學校へ行こう3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

千世子「あーんちん!」

悠「おう、ぴよこ。あとでな、おーい、亘理」

千世子「えー……」

亘理『なーに?』

悠「伊藤潤二の恐怖マンガコレクション」

亘理『なんだよー。こんなに私の好感度あげてなにするきだよー!このやろー。』

悠「ちょっとした収入があっただけだよ。っか、読み終わったら貸してくれ。おれも読みたいし」

亘理『いいよ。いいよ。わーい!ホントありがとねー。』

悠「へいへーい。」

雨「悠、ちょっといい?」

悠「あー?」

雨「私の部屋(教室)にタンスが欲しいの」

悠「タンスか……タンス?!」

雨「タンスで無くても服を片づけれるものなら何でもいいわ。」

悠「あー……収納ボックスとかか。うーん、摩耶」

摩耶「はいはい?」

悠「摩耶、収納ボックスとか余ってないか?」

摩耶「探せばあるかもしれない。」

悠「もしいらないなら雨にやってくれないか?」

摩耶「雨さんに?」

雨「服もらったじゃない。アレを片づけておきたいのよ。」

摩耶「なるほどね。うん、いいよ。今度持ってくるよ」

雨「ありがと。服まで貰ったのに悪いわね。」


摩耶「全然。けど、スカートととかなくてごめんめ。」

雨「それこそ構わないわ。摩耶は男だしね。」

悠「さて……」

千世子「……」

冥「悠ちゃん、ちょっといいかナ?」

悠「はい?」

冥「猫がちょっと手を借りにきましたニャ♪」

悠「なんスか?」

冥「ちょっと電気の配線を見てもらいたいのナ」

悠「電盤っスか……あんまり得意分野じゃないんだけど。まぁ、見るだけ見てみますかね。」

冥「よろしくナ」

千世子「むっすー!」

神姫「……なに変な顔してるの」

千世子「してないのだ。」

神姫「あっそ。」

千世子「……」

神姫「ムクれてるのは勝手だけど私は無視するわよ。」

千世子「あんちんが遊んでくれないのだ。」

神姫「ふぅん。なら別の人と遊べば?」

千世子「千世子はあんちんと遊びたいのだ!」

神姫「知らないわよ。」

千世子「うぅ…神姫ねーちんははくじょーなのだ。」

神姫「……」

千世子「……」

悠「おーい、ぴよこ、待たせたな。なんか用事か?」

千世子「あんち……コホン!先生を待たせるとかありえないのだ!!」

悠「悪い悪い。」

神姫「はぁ……。ちょっと、悠」

悠「あー?」

神姫「これからはその子担いどきなさい。もしくは背負っておくとか」

悠「はぁ?」

千世子「なんでもないのだ!!」
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