ー奇談ー學校へ行こう3

ー廊下ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「っで、どゆことこれ?」

不良A「……」

不良B「……」

悠「なんか、見事に気絶してますけど?」

亘理『いやーなんだろう。居たからついやったんだけど』

悠「誰か説明よろ。」

冥「多分肝試しかなんかに来たんじゃないかニャ。」

雨「勝手されたら困るから……ちょっと驚かしただけよ。」

悠「怪我さしてないだろうな……。」

雨「亘理はおもいっきりどついてたわよ。」

亘理『そいつが悪い。私の部屋(教室)に勝手に入ってきたんだか。』

悠「亘理は背後から後頭部しばける恐ろしいピンポイント攻撃できるからな…」

雨「天井から静かに垂れ下がってゴン!だもんね」

悠「まぁいいや。ちょっと捨ててくる」

亘理『いってらー』



~数十分後~



ー廊下ー

悠「ここの出入りについてちょっと考えないといけないな……。」

ガシッ!!
『……』

悠「うぉっ…!?」

黒いナニカ『……』

悠「あ、あーあー……えと、心臓に悪いからだまーって足つかむのやめてくれるかなぁ……」

気配は感じていましたが床下の人とのコンタクトは初めてです。

黒いナニカ『……』

すぅ~…
悠「財布?」

黒いナニカ『亘理サンがでっかい肉を追い払ってくれた時、肉が持ってたモノです。パキッ。ワタクシはコレを使用できないのです。悠サンコレで亘理サンに何か贈り物してあげてくださいね。パキィ!』
ズゾゾゾッ…。

悠「おっけー。おっけー。かしこまり。」

床下の住人さんはカタカタと震えながら床の隙間に戻って行きました。敵意のある方では無いようですが。全身を見るのは怖いです。けど、いつか見せてもらう気がします。




ー教室ー

花描「よう。」

悠「ちぇき。」

要「捨ててきたのか?」

悠「ああ、路上に放置してきたからそのうち通報されるだろ。」

摩耶「なかなかいい処理法だね。」

なのは「なにかあったんですか?」

悠「いや、なんでも無いよ。お、五万も入ってる。」

灼羅「なんじゃ財布変えたの?」

悠「いや、ちょっとな……亘理は?」

亘理『ばぁー!』

悠「亘理さん、今日も元気ですね。」

亘理『イエイエ、カラ元気です。正直やること無くてね。』

悠「……あの~なんで体操服着てはりますの?しかもブルマ」

亘理『ククク、あまりに暇なので悠ちゃんを悩殺しようと思いましてね。』

悠「あなた面白いこといいますね。あーちなみにお亘理さん」

亘理『あいあい?』

悠「今一番欲しいもんなに?」

亘理『何でも?』

悠「あー……まぁいうてみ?」

亘理『んーと……伊藤潤二の恐怖マンガコレクション全巻』

悠「おおぉ」

母さん好きな人ができました。
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