ｰ教室ｰ

灼羅「悠は憑き物筋の気があるのかのう」

悠「笹の葉寿司？嫌いじゃないぞ。」

灼羅「いってない！」

要「その耳どうなってるんだ？」

悠「猫耳では無いぞ」

要「野郎の猫耳なんか見たくねぇよ。」

悠「獣人否定だな。差別は良くない。」

摩耶「憑き物筋って？」

灼羅「憑き物筋というのは動物霊に憑かれ使役する家系のことじゃ。基本は母から娘へと霊を継いでいく。メジャーな憑き物はオサキや管狐、狗神でその他色々じゃ。憑き物筋は他者の幸福を奪うものとして妬まれ畏れられてきたのじゃ。」
摩耶「……」

悠「？」

摩耶「むしろ自分の幸福が失っていってる用に見えるけど」

悠「うぉい。」

要「それに別に動物霊には憑かれてなくないかな？」

亘理『なになに、悠ってば何かに憑かれてるの？美少女？』

悠「憑かれてねぇよ。むしろ、憑かれてみたいわ」

亘理『なんだとー』

悠「ぐえぇ……やめろ。逆スリーパーホールドはやめろ～。」

摩耶「貞子たんは一応美少女じゃないの？」

悠「あれは悪霊だし、どちらかといえば揺光が使役してるだろ」

揺光【あれはいらん。】

悠「いらんて…」

雨「なんの話をしてるの？」

天空音「悠さんが……笹の葉寿司を食べさせてくれる話です」

悠「してねぇ！？」

摩耶「あ、お寿司いいね」

揺光【なら、今日は寿司でも食いにいくか。】

悠「おれはびた一文出さねぇぞ」

千世子「千世子はマヨコーンが食べたいのだ」

悠「お子さまめ」

千世子「じゃあ、あんちんは何が好きなのだ！」

悠「カッパ巻き」

要「お子さまとは言わないけど魚じゃないんかい」

悠「じゃあ、卵」

要「だから、魚じゃないだろ！しかも完全にそれはお子さまメニューだろ」

悠「甘いな。卵はその店々で味と作りが全く違う。だし巻きタイプに甘いタイプ。焼き方だってしっかり焼く、ふんわりやく、中には魚の切身が入ってる場所だってある。卵はその店の看板ともいえるメニューだ。」

花描「語り出したら止まらないんだから、その手の話しは振るなよ」

雨「なら、悠。お寿司買ってきてよ。」

悠「あー？食いにいけばいいだろ。」

雨「そうじゃなくて」

亘理『……』

悠「金のことなら心配するな。お前らの分くらいは出してやるから摩耶と一緒に」

摩耶「あれ、僕も？」

悠「摩耶……お願いします。」

摩耶「あはは。冗談。冗談。」

雨「そうじゃないの。その……亘理のこと、忘れたの？」

亘理『……』

悠「あ、出られないのか」

亘理『あ、あはは。気にしなくていいよ。うん……』

悠「(めっちゃ落ち込んでる)」

神姫「ちなみに、椋野は出られるの？」

雨「私はここに縛られてないからね。出入りは自由よ」