ー奇談ー學校へ行こう3

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

雨「それで今度はこっちから質問していいかしら?」

悠「どうぞ」

雨「妖怪を見ても平然、服まで貸す。なんなんだお前は?何者だ?」

悠「……す」

雨「す?」

悠「すいません。ただの人間だと思いますっ!!」

雨「……」

揺光【あははははははははははははは!!!!!】

雨「!?」

灼羅「(揺光が普通に笑っとる)」

天空音「(企みなしのあんな顔はじめて見たです)」

揺光【何者も何もどうみても只の人間。そう虐めてやるな雨よ】

雨「……本当にただの人間?」

悠「こん中なら、ただの人間側だ。ちなみに……他は魔術師、魔法少女、妖怪、精霊等など。おれとぴよこはパンピーだけど」

雨「ずっと外には出ていなかったが、いつから人妖とわずに暮らせる世になったのか。」

揺光【否、否。此処が特別なんじゃ。こんどは此方から質問じゃ雨よ。】

雨「なによ」

揺光【何人おる。オヌシを含め此処に住む妖は?】

雨「それは……」

亘理『ねーねー。雨ちゃんが出たってホント?』

悠「亘理……。」

雨「あれ、亘理。アンタ天井から抜けたの?」

亘理『なんかぬけちゃえた。』

悠「なんだ。知り合いか」

亘理『うん。私があの教室に憑いてた頃、よく話しに来てくれたよ。互いに逆さ吊りで』

摩耶「想像したらシュールな絵だね」

神姫「片方は天井に生える。片方は蜘蛛だから糸でぶら下がってたのかしら」

悠「やっぱり尻から糸が……」

雨「……」
カシャカシャカシャカシャ…

悠「悪かったです。悪かったですから、背中から蜘蛛の足、生やすの止めてください。怖いです。物凄く怖い。っか、かしゃかしゃしないでその黄色と黒のライン色がめっちゃおぞまし……向けないで爪先を向けてこないで!!!」

摩耶「蜘蛛だね」

花描「蜘蛛だな」

要「見えない、見えない。蜘蛛の脚なんか見えない」

神姫「後ろからは見たくないわね。きっと根元なんかえぐいわよ。」

天空音「大丈夫です?」

千世子「……」
なのは「……」
フェイト「……」

灼羅「顔面蒼白じゃな」

悠「下手な映画より怖いぞこれ」

雨「顔だけ蜘蛛に戻すこともできるわよ。」

亘理『見てぇ!!』

悠「絶対にやめろ!!」

揺光【蜘蛛は不人気じゃな】

雨「獣が何をいうのよ。知ってる?狐の臭いと書いてワキガと読むって」

揺光【コンコンっ♪消し炭決定じゃ♪】

悠「キレるな。尻尾をフル開放するな」

灼羅「手伝おう」

悠「灼羅たんにも誘発した?!耳とか出てるよ!?」

亘理『……私はえと……ほ、箒もってきた!!』

悠「これ以上、めちゃくちゃにしないでください!!」

神姫「私先帰るわよ」

悠「自由人!!!」

神姫「……なに?」

悠「いえ、神姫さん。お疲れ様です。」

「「「「おいおい」」」」
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