ー奇談ー學校へ行こう3

ー教室(7/25/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

この学校では本当不思議なことがよく起こります。物がなくなる、物が動く、蜘蛛が少女になったり七本尻尾の猫を見かけたり……。

悠「それで……亘理が落ちたのはどーゆーアレだ?」

揺光【天井の呪縛が解けたんじゃろ。亘理が落ちてきても不思議ではない。】

千世子「え、そーゆうもんなのだ?」

なのは「天井下ってただ天井からぶら下がって脅かすだけなんじゃないなの?」

灼羅「「天井下」は人間が勝手に個々の妖の一現象に名前をつけて簡単に説明しているだけということじゃ」

天空音「シンプルにいえば亘理ちゃんは妖怪LV2になったってことです」

悠「ふむ」

揺光【誰ぞの言葉が亘理の呪縛を解いたんじゃろから、しっかり責任持つんじゃな。コンコンコンッ♪】

悠「あー?」

花描「言霊ってやつだな」

悠「おいおい、何度も言ってるけどおれにはトクベツな力は無いぞ。しかもフツーの人間よりパラメーターも低いし」

要「よくいうよ。」

揺光【理解(わか)っておろう?言霊にトクベツな力はいらん。気持ちを想いを相手に伝えることができたらそれが言霊じゃ】

悠「お前がまともなこというとなんか怖いな」

揺光【こっくり、コックリ、弧狗……】

悠「悪かったから、その不可視、不回避、不防御攻撃やめてくれ。」

揺光【せいぜい転ばす程度にしか使えぬ術じゃがな】

神姫「そーいえば亘理は?」

千世子「お風呂なのだ」

悠「風呂?」

亘理『あのーちよちゃん』

千世子「あ、来たのだ」

亘理『これ、もうちょっと大きい服ないデスカ……四着ぢゃたりなくて恥ずかちぃ』

教室に入ってきた亘理は頭はタオルを巻いててなぜか左右に別の服を片袖づつ通して胸元で縛った上服姿に下もなぜか同じように上着の袖を縛った物をスカートのように着ている。

花描「器用な着方してるな」

悠「なんだその格好は」

千世子「千世子の服を貸したげたのだ」

神姫「物理的に考えて着れないでしょ。悠」

悠「あー?」

神姫「脱ぎなさい」

悠「おれぇ?」

神姫「さっきいわれてたでしょ。悠が責任を持って面倒見るように」

悠「犬や猫じゃないだぞ。」

摩耶「でも、あのままは可愛そうじゃない?」

天空音「下着がないのは辛いと思うですよ?」

悠「そんな……全員でおれを見られても。」

亘理『ウルウル』

悠「……神姫」

神姫「なによ」

悠「なんか服と下着買ってあげてきてくれ」

神姫「財布ごと渡すなんて気前がいいわね。みんないらっしゃい。ついでに欲しいもの買ってきましょ」

揺光【寿司を食したいのう】

灼羅「同上じゃ」

花描「なら、俺は美味い酒かな」

天空音「千世子ちゃん達にお菓子を沢山です」

摩耶「僕時計が欲しいな」

要「あ、そういうのなら新しい靴かな」

悠「やめてー。お金無いから!!本当にないから!!っか、おれが頼んだのは亘理の服だけだから!!」

亘理『とりあえず、早く欲しいかも…』

千世子「あ、じゃあ、白衣着てるのだ?」

亘理『裸体に白衣はちょっと……』
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