ー奇談ー學校へ行こう

ー教室(12/1/夜)ー

授業が終わっていつもの談話時間。
今日は悠が遅れてきたのでちょっとだけ長く話していた。

悠「……っで、知り合いに傘を持ってきてくれと頼まれたのに、そのまま家を出ていったんだ。気がついたのは知り合いにあってから」

千世子「あははは!あんちんはドジなのだ。」

摩耶「ふぅん…」

悠「なんだよ。」

摩耶「いやぁ、僕は悠がそんなミスするかなって……」

悠「するよ。しまくるよ。っか、現にしてるし。」

摩耶「そっか~。」

摩耶は疑惑の眼差しのままうなずいた。
納得はしていない顔。

悠「……ところでさ、ぴよこ聞いときたい事があるんだが」

千世子「なんなのだ?」

悠「いや、大したことじゃ無いんだけど…これからどうしたいって考えがあったりするか?」

千世子「どうしたいって?」

悠「いや、例えば……教室を直したいとか、この廃校を綺麗にしたいとか」

摩耶「あ、いいね」

千世子「できるの!?」

悠「いっぺんには無理だけど少しづつ皆でやっていけば無理じゃないと思うぞ。」

千世子「えと、えーとじゃあ……机がほしい」

摩耶「机?」

悠「教卓やっぱあれじゃダメか?」

千世子「ダメちゃうよ!アレは千世子の宝もんやもん!」

千世子は悠の膝から飛び降りて手作り教卓を抱えるように抱き締めた。

悠「そんなに気に入ってくれてるとは…」

摩耶「よかったね。悠くん♪」

千世子「悠のあんちんだけじゃないぞ。まーやも一緒に作ってくれたから宝もんなのだ」

摩耶「……僕、将来子供が出来たら泣かされるかもしれないや」

悠「子供は突然親を泣かすからなぁ。」

千世子「?」

悠「ま、それは置いといて。じゃあ、なんの机だ?」

千世子「あんちん達の机。いつも座って膝の上でノートとってるから書きにくそうなのだ。」

悠「俺たちのか…」

摩耶「確かに机があるのと無いのじゃかなり違うよね。」

悠「ふむ、しかし勉強机か……学校から拝借するか」

摩耶「それいいね。犯罪だけど」

悠「冗談だ。」

摩耶「だったらさ、あれちゃぶ台とかどうだろ」

悠「地べた座りになるじゃん」

千世子「机はダメ?」

悠「机はまたなんか手を考えとくよ」

千世子「あんちんカッコいいな。」

悠「よせよ。照れるだろ。」

摩耶「ちょこちゃん、他には?」

千世子「生徒も増えたら楽しいのだ。あ、けど…本棚とかがあれば資料を置けたりもできるし…」

悠「本棚か…」

千世子「悠のあんちんは?」

悠「暖房器具かな…」

摩耶「焼いた石を並べて水をかけるとか?」

悠「サウナじゃ無いんだから…」

千世子「まーやは?」


摩耶「僕はひとつ別教室が欲しいかな。談話時間用の休憩室。ソファ置いたりして」

悠「また、大きくいいやがって…」

摩耶「提案はババンといっとかないと」

千世子「じゃあ隣の教室掃除する?」

悠「掃除したらつかっていいのか?」

千世子「千世子の学校だかなー!」
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