ー奇談ー學校へ行こう3

ー教室(7/14/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

花描「蜘蛛少女に七~八本尻尾のある猫……か。」

要「頑張れば七不思議が出来そうだな。」

悠「そういや七の意味はしってるか?」

神姫「意味?」

悠「「七」一から九までの数字のうち、二でも三でも四でも五でも割りきれない数字で、一と六、二と五、三と四っていう六以下の全ての数に分解することが出来る不思議な数字。」

なのは「……あ!本当なの!」

要「ふーん」

悠「「六」でも「八」でもなく「七」不思議だ。」

フェイト「そういう意味が有るんですか!」

悠「ま、解釈は色々かな。例えば聖書…」

千世子「コホン、聖書においては神は天地創造の全行程を七日間で終えたのだ。だから一週間は七日なのだ」

要「おー、さすが千世子ちゃんだな!」

悠「おれの時と反応ちがくね?」

フェイト「あはは…」

千世子「摩耶婦人の腋の下から生まれた釈迦は「七歩」歩いて「天上天下唯我独尊」と宣言したのだ。釈迦は「過去七仏」中、第七仏。」

なのは「摩耶婦人?」

摩耶「あはは。僕のことじゃないよ。」

灼羅「そういえば伊耶那岐、伊耶那美は「神世七代」の七代目じゃな。」

フェイト「イザナギ?イザナミ?」

花描「日本神話に出てくる神様だよ」

神姫「「七生報国」「七種生死」も七ね。」

悠「七は生死とも関わるんだよ」

フェイト「なんですかそれは?」

摩耶「七十七日のこと。初七日に始まって七日毎に死者の冥福を祈って供養して、七七、四十九日をもって忌み明けになるんだよ。」

なのは「じゃあ、七生っていうのは?」

揺光【七生とは輪廻転生の限界を示したものじゃ。地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上という迷いの六道を経て七生目に悟りの境地に入るという意じゃな。】

花描「紀元前六世紀にピタゴラスが「七は三と四に分けられ、三は神、四は世界を表している。したがって三と四を合わせた七という数字は、神と世界を示すもので、宇宙全体はこの七という数の中に完全におさまっている」とか言ったらしいな。」

悠「ま、つまるところ七は不思議がいっぱいなんだ。だから七不思議。」

千世子「ちなみに七不思議っていうけど怪異が七未満、または七以上でも七不思議っていうのだ」

要「久しぶりに授業らしいことしなた」

悠「ただ、現状はなにも変わらずだわさ」

揺光【猫も気にはなるが……蜘蛛女じゃな。もし、危害を加えるようなら……妾は容赦できんぞ?】

悠「ちょい待てって、おれに話さしてくれよ」

灼羅「前から思っていたんじゃが悠は怖くないのじゃ?」

悠「……意志疎通ができる妖怪なら怖くない……かな?ほら、誰彼構わず「呪い」を振りまく幽霊だっていたら、そうじゃない霊だっているだろ?おれはさ、そーゆーのが居たら嬉しいんだよ」

揺光【甘いのう。】
4/100ページ
スキ