ー奇談ー學校へ行こう3

ー教室(7/13/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

千世子「蜘蛛のお化け?」

神姫「なにそれ、気持ち悪。」

悠「いや、可愛い感じの女の子だったぞ」

摩耶「悠くん、ついに食指が蟲にまで……」

悠「いや、蟲はちょっと…」

揺光【やはり妾が一番じゃろ】

悠「なんもいってません。」

要「ちなみにその蜘蛛少女は?」

天空音「逃げちゃいましたです」

花描「お前らのチームで取り逃がしたのか?」

揺光【妾にミスは無いぞ。邪魔さえ無ければ消し炭にしてやれたのに】

花描「邪魔?」

揺光【悠がちょっとの。】

悠「その話しは置いといて…」

なのは「なにしたの?」

天空音「うーんと「おれの目の前で殺すのはやめてくれ。」って啖呵をきって揺光さんの狐火の中に飛び込んで蜘蛛の少女を庇ったです。」

フェイト「スゴい…」

要「チッ」

悠「へーい、ミスター要。舌打ちよくないよー。」

花描「しかし、解らないのは……その蜘蛛女だな。外からの侵入はあり得ないのになんで居た?」

揺光【可能性としては……妖化したのかもしれんな】

要「妖化?」

揺光【この全域。というよりはこの校舎じゃな。】

花描「なるほど」

悠「説明求む」

天空音「精霊、妖怪、魔法使い……色んな物がひとつに集まりすぎてこの校舎が妖怪になった可能性があるということです」

要「あり得るのか?」

灼羅「古い建物じゃし。怪異が集まれば怪異が産まれるのは必然。」

悠「話を総合すると、揺光達のパワーに感化して、校舎が妖怪化、その校舎内に居た蜘蛛が妖化したと?」

揺光【うむっ。この校舎で居たものなら結界が効かぬのも当然じゃしな】

要「毒の中で産まれた生き物はその毒の耐性をもつってやつか」

花描「それだと……このままで大丈夫か?」

天空音「あの蜘蛛子さん以外にも妖怪化してる可能性もありますですね」

悠「なんか変なの見た人」

要「……」

花描「……」

悠「はい、そこの二人。おれを見ない。」

なのは「見てないなの。」

フェイト「私も見てないです」

悠「摩耶はどうだ?」

摩耶「無いかな。ていうか、僕今日結構早い内から居たけど全然変な気配もなにも無かったよ。」

悠「早い内から?」

摩耶「最近、悠くん大変そうだったから花壇に水あげてたんだよ。」

悠「摩耶大好きだぜ」

摩耶「あはは。」

神姫「遅れたわ。」

悠「うっす。なぁ、神姫。変なの見なかったか?」

神姫「私の目の前に居るわね。」

悠「よし。言い方を変えよう。変態じゃなく変なの」

神姫「見てないわね。」

悠「そうか」

千世子「悠のあんちんは変態扱いでいいのだ?」

神姫「ただ、尻尾が七つある猫みたいなのなら見たかもしれない。」

悠「そうか」

要「いやいや、十二分におかしいよな!?」
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