ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(7/9/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

悠「なぁ、神姫って水仙バアと面識は?」

神姫「あるわよ。駒狸さんならお父さんが鍼灸うけてるし。」

悠「なるほど。」

神姫「なんで?」

悠「いや、おれも鍼灸してもらっててそれなりに効果有るのかなと」

神姫「有るわよ。ていうか、今の悠に出来る最善の治療ってそれしか無いんじゃない?」

悠「ふむ」

神姫「動くと痛いくせに歩き回ってたら治るものも治らないでしょうけどね」

摩耶「悠くんはじっとしてると死んじゃうんだよ」

悠「まぁ、マグロより自分から動きたいの派確かかな。」

パァン!
神姫「叩くわよ」

悠「いや、ひっぱたいてますから…」

摩耶「打たれ強いね」

フェイト「あ、あの…どうかしたんですか?」

悠「なんでもないよ」

神姫「なんでもないわ」

摩耶「いつもの事だから気にしないでいいよ~」

フェイト「そ、そうですか」

悠「にしても暑いなあ」

摩耶「だよね~」

神姫「摩耶君を抱くのやめたら?」

悠「癒し効果が無くなるし」

神姫「セラピー効果があるの?」

悠「これがまた抱き心地がよくてな。すっぽりハマるんだ」

摩耶「あはは。」

神姫「その理屈なら灼羅とかの方がアニマルセラピーの効果も有るんじゃない?」

悠「灼羅たん、最近だっこさせてくれないんだもん。ひと昔まえなんか、だっこ~だっこして~ってせがんで来てたのに」

灼羅「したことないわ!」

悠「おれの夢の中ではいつもなんだけどな」

灼羅「夢の中でわっちを汚すな!」

悠「汚してはないよ。……うん。」

灼羅「嫌な間かあったのじゃ!?」

摩耶「それじゃあ、灼羅ちゃん交代する?」

灼羅「今の流れでなんでそうなったんじゃ…」

悠「よいしょ」

ダキッ
灼羅「ふにゃ…!」

悠「灼羅たんは温かいわぁ。」

神姫「子供の体温は高いしね」

灼羅「誰が童じゃ!」

摩耶「アメ食べる?」

灼羅「いらぬ!」

悠「あ、おれほしい」

摩耶「はい。薄荷飴」

悠「すまん、やっぱりいい」

神姫「なに、薄荷食べれないの?」

悠「普通かな。食えんことはない。」

摩耶「なら、どして?」

悠「ほら、動物は薄荷とか苦手だろ。灼羅たんは一応狐に憑依してるし嫌かなって」

神姫「妙なところには気を回せるのね」

悠「いや、おれもあんまり近くで煙草吸われるのは好きくないしな」

神姫「気遣いじゃなく、自分基準なのね」

摩耶「それでも意外に効果はあるみたいだよ」

灼羅「な、なにがじゃ//」
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