ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(7/6/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

悠「ここの床も、もう何回直したかな。」

摩耶「さぁ、ただ、直すたびに悠くんの技術は上がってるよね」

悠「直すのはいいんだけど穴をあけた張本人は知らぬ顔なのが困るわ。」

神姫「……穴をあけたのは悠が勝手に床にめり込んだからでしょ。」

悠「その原因を作ったのは誰やねん。」

神姫「なに?」

悠「いいえ、なんでも無いです。」

ゆうな「お父さんどんまい」

悠「お父さんいうな」

ゆうな「私はゆうなだ!」

なのは「……」

フェイト「……」

要「どうかした?」

なのは「なんでかな。私も将来、子供ができる気がするの」

要「いや、それはそうだろ。」

フェイト「私もなのはといっしょに子供を育ててる気がする」

要「どういうことだ…」

悠「つまり、おれとなのはとフェイトが仲良く暮らしてるということか」

要「ねぇよ!」

ゆうな「なのはお母さんとフェイトお母さん?」

なのは「ふえぇ!?」

フェイト「えぇ!?」

揺光【コラコラ、母は妾じゃろ。】

悠「ちげぇよ。」

揺光【なーんで、妾だけすぐ否定するんじゃ!】

悠「なんとなく、否定しとかないとダメな気がした。リアルに」

揺光【なんじゃと~】

千世子「はーい、じゃあじゅぎょーをはじめるのだ。」

花描「安定のスルースキルだな。」

天空音「けど、ここに必要なのはツッコミスキルです。」

千世子「座敷わらしは主に東北地方で使われている名前なのだ。この妖怪は北海道では「アイヌカイセイ」、沖縄では「アカガンター」のように、地域ごとにさまざまな名前で呼ばれる。また、東北地方のなかでも複数の呼び名があるのだ。」

花描「ピエロとか…」

悠「呼び名じゃないから」

千世子「たとえば蔵にあらわれる「蔵ぼっこ」、白臼でお米をついて不純物を吹き払うという「臼ひきわらし」、土間から座敷に這い上がってくる「のたばりこ」、色白な肌が特徴の「ちょうぴらこ」などがその一例なのだ。」

神姫「バリエーションが豊富なのね。」

千世子「なかには子供の姿をしていないものもいるのだ。「座敷ぼっこ」は、坊主頭で丸顔の老婆の姿なのだ。」

花描「いただけないな」

悠「ご利益はありそうじゃね?」

千世子「ご利益はともかく、座敷わらしのなかには階級のようなものまであるというのだ。「ちょうぴらこ」のように美しい座敷わらしは格が高いといわれるのだ。臼ひきわらしやのたばりこは、格が低く気味の悪い座敷わらしとみなされるのだ。」

悠「やっぱりイケメンや美人が偉いのかよ…」

摩耶「僻まない僻まない」
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