ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(7/5/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

千世子「昨日は何だかんだでじゅぎょーできなかったから、今日はちゃんとするのだ。けど、その前に改めて転入生のゆうななのだ」

ゆうな「ゆうなです。好きなポケモンはレオパレス」

悠「レパルダスな」

ゆうな「あと、お母さん募集中です」

悠「それはもういい」

ゆうな「お父さんうるさい」

悠「お父さんいうな!」

ゆうな「私はゆうな!」

摩耶「父娘だねぇ」

灼羅「父娘じゃな」

千世子「それじゃ、座敷童子のじゅぎょー再開なのだ。座敷童子が家から離れるときは、よく子供たちと混ざって遊ぶのだ。広場や学校の校庭などで遊んでいるときに点呼をとると、その場にいるはずの人数よりひとり多いことがあるのだ。」

悠「気づいたらひとり増えてる状態だな」

要「考えたらそれ、結構怖いよな」

悠「幼女が増えてる可能性もあるが?」

要「バッチコイだな。」

揺光【なるほど、悠は気がついたら娘が出来ておったんじゃな。】

悠「やめい…なんか笑えん」

千世子「座敷童子がいる家は家業が繁盛し、豊かになるのだ。しかし座敷童子が家から離れると、その家はあっという間に陥落してしまうのだ」

天空音「繋いでおかないとですね」

ゆうな「モンスターボールあるよ」

花描「捕獲するきか」

フェイト「陥落って貧乏とかになるの?」

千世子「貧乏になるだくならまだいい方なのだ。座敷わらしがさってしばらく後、一族20名以上が毒キノコによって全滅してしまったという民話が、柳田國男の民話集「遠野物語」に収録されているのだ。」

悠「キノコなんか食うからだよ」

なのは「悠さんはキノコ嫌いなの?」

悠「茄子、貝類、キノコは嫌いなのとアレルギーがある。」

灼羅「好き嫌いはよくないぞ」

悠「好き嫌いじゃなくアレルギー」

揺光【女に好き嫌いは無いのにのぅ】

悠「うるせーよ」

千世子「家から離れるとき、座敷わらしは赤い服を着ているという伝承が多いのだ。座敷わらしの赤い服は凶事の前触れなのだ。同時に、座敷わらしが白い服を着ている場合は吉兆であり、その家になにか良いことがおこる前触れだと考えられているのだ。」

悠「じゃあ、摩耶が黒い服を着たらどうなるかな」

摩耶「悠くんが白い服を着るとどうなるかと同じだよ」

要「なにも起こらないだろ。」

悠「ブラック摩耶と」

摩耶「ホワイト悠になるよ」

ゆうな「ブラックキュレム、ホワイトキュレムみたいなもの?」

天空音「ドラゴンポケモンですか」

神姫「悠がドラゴン?いいとこ蜥蜴よ。」

悠「そんなにプリチーか?」

神姫「……」

ピシッ…ドゴッッ!!
悠「プギャァ…」

天空音「ぺしゃんこです」

摩耶「また床直さないと」
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