ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(7/3/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

揺光【悠】

悠「あー?」

揺光【髪を結わえてたもう】

悠「いいぞ。どういう風にしたらいい。」

揺光【そうじゃな……今宵、夜伽を楽し…】

悠「喧しいわ。」

花描「今日もあの二人は飛ばしてるな」

神姫「教育上よくない発言しかしないけどね。」

灼羅「なのは、フェイト、あまりあの二人のいうことは聞かぬようにの。」

なのは「?」

フェイト「?」

要「教育上よくないからな。」

悠「教育上よくないのは揺光であって、おれでは無い件。」

摩耶「そうだよ!悠くんは教育上よくないんじゃなくて反面教師なだけだよ」

天空音「フォローになってないですよ~」

悠「わかった。お前らは全力でおれを乏しめたいんだな。いいぜ、今から摩耶以外は敵だからな。」

灼羅「摩耶は味方のか?」

神姫「さっきの発言からして敵側だと思うけど」

摩耶「え、僕は悠くん大好きだよ?」

悠「ウェヒヒ」

神姫「キモッ…」

千世子「じゃあじゅぎょーするのだ」

【座敷童子】
一家にひとり、御守り妖怪

要「千世子ちゃんのスルースキルが高くなってきたな。」

千世子「座敷童子は岩手県を中心に東北地方に分布する、妖怪、またはそれに近い存在なのだ。ただし性質の似た妖怪は北海道から沖縄まで全国各地に見られるのだ。」

悠「おれに見れるのは……雌狐くらいか」

揺光【妾はひとつぶで多数に美味じゃぞ】

天空音「甘美な毒です」

悠「毒ってるしなぁ」

摩耶「毒も食らわば皿までだよ」

揺光【なるほど、じゃから妾と妲己、若藻をいっぺんに食ろうたか】

悠「おいコラ、マジでやめろ」

灼羅「不潔じゃ」

悠「……」

千世子「座敷童子は子供の姿をしている事で有名なのだ。外見年齢はだいたい三歳から十一歳のあいだで、性別は男女どちらともいるのだ。ほとんどの場合髪型はおかっぱ頭で、季節にあわせてさまざまな柄の和服を着ているというのだ。」

悠「おかっぱではないが梔姉さんも季節にあわせて和服を着てるな」

なのは「要君はいつもスーツなの」

要「一張羅だからね。」

悠「おれの軍パンみたいなもんか」

要「違うといいたいが……同じかな」

千世子「ほとんどの座敷童子は自分が住む家を決めていて、家から出ることはあまり多くないのだ。家の中で座敷童子はさまざまなイタズラをするのだ。」

悠「おれもイタズラされてぇな」

神姫「椅子蹴飛ばそうか?」

悠「それはイタズラじゃなくもはや暴行だから。」

千世子「イタズラの内容は、寝ている人の枕をひっくり返したり、布団をひっぱたり、怪しい物音を引き起こすなど、ほとんど無害なものが多いのだ。」

摩耶「けど、寝てるときにされたらキレるよね?」

天空音「キレるですね」
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