ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(6/24/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

神姫「なんで前にこなくちゃいけないのよ」

悠「ぴよこが心配するからだよ。」

神姫「子供に心配されるほど落ちぶれて無いわよ。」

悠「そうじゃなくてさ…」
ズズズ…
摩耶「よいしょっと、なんで微妙に遠いところに席置いてるの?」

悠「神姫がボッチるか…」

パァン!!

神姫「誰がボッチよ」

悠「っ…お…目の奥に星が飛んだ…」

摩耶「手形ってこんなにハッキリつくんだね。」

なのは「悠さんはなんであんなことされても平気なの?」

揺光【マゾだからじゃ】

要「うちの子に変なこと教えないでください!」

フェイト「なのは、要君の子じゃないよ」

千世子「みんな揃ってるのだ?じゃあ、じゅぎょーをはじめるのだ。」

【雪女】
美女の吐息は死の香り

灼羅「黒幕じゃな」

花描「黒幕だな」

千世子「真っ白な雪の降り積もる銀世界に、ひとりの女性が立っているのだ。その女性は真っ白な肌に純白の着物をまとい、こちらに呼び掛けてくるのだ……と、怪談の絵本を読んできた日本人なら、こんな光景がすんなりイメージできるはずなのだ。」

悠「叩かれる覚悟で言う」

神姫「そういう覚悟は好きよ。なに?」

悠「着物ってことは下着は無しだよな。」

パァン!!パァン!!

摩耶「二連発」

要「まったく、ハレンチな奴だな」

悠「着物なら、つるぺた、寸胴な幼子が似合うかな」

要「それで…下着はいてないとか……」

ズズズ…
なのは「……」
ズズズ…
フェイト「……」

灼羅「ふむ、静かに席を離したな」

千世子「雪の降る場所にあらわれる女性の妖怪「雪女」は、北国の妖怪のなかでもっとも有名なひとりなのだ。もちろん雪女は雪の降る場所にしかあらわれないから、特に東北地方や長野県、新潟県などの雪深い地方に多くの伝承が残ってるのだ。」

揺光【妾は寒いのは好かぬのぅ。】

灼羅「わっちもじゃ」

揺光【しかし、雪見酒は悪くない。】

千世子「けど、九州の最南端である鹿児島県にも雪女の伝承はあるのだ。昔の日本列島がいまより寒かったことが想像できて非常に面白いのだ。」

悠「寒いのは勘弁だな。」

花描「寒さに弱いの多いなここ」

悠「寒いと何をする気も起こらなくなるだろ。」

揺光【なら、妾と温まれば良いではないか。】

悠「今は夏だ。」

揺光【なら、どろどろに汗をかくかのぅ。くっくっく。最後には程よい疲労感と…】

悠「さぁて、そろそろ帰るか。」

摩耶「ねぇ、悠くんラーメン食べていかない?」

要「あ、俺も行く。」

神姫「私は帰るわね。」
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