ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(6/23/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

千世子「コホン!では、新メンバーになってからの初のじゅぎょーをはじめるのだ。質問はどんどんしてくれて構わないのだ」

「「「はーい(なの、じゃ。)」」」

悠「はい。ぴよこ先生の好きなタイプはどんなひとですか?」

千世子「強くて真っ直ぐなひと……って、なんの質問なのだ!」

要「強くて真っ直ぐ……強くて真っ直ぐ…(強さ…クリアライン…アレ(悠)に比べたら歪みもない…つまり…)」

悠「なのはだな」

なのは「…ふぇ?ふぇえぇええ!?」

フェイト「ダメだよ!」

悠「おっと、ここでお姫様を守る騎士(ナイト)が現れた。」

要「待て待てなんか違うだろ。」

悠「百合とは汚れがないから違わないのです」

要「俺は認めないぞ!」

摩耶「僕的には白騎士と黒騎士な感じもするけど。」

揺光【妾は差し詰め大妖怪かの。】

灼羅「そればかりじゃな。」

揺光【オヌシは愛玩動物(ペット)じゃな】

灼羅「古代精霊(エンシェントガーディアン)じゃ!」

花描「なら摩耶君は格闘武術士(マルチファイター)とかかな」

摩耶「花描君は超越者とか、要君は魔砲使いかな。」

悠「おれは…」

「「「「道化師(ピエロ)」」」」

悠「よーし、今声揃えた奴ら後で尻ツネルからな」

花描「微妙に腹立つ行為だな。」

千世子「雑談が一区切りついたからじゅぎょーにはいるのだ。はじめに今日からは「妖怪」について勉強していくのだ。日本の文献や民間伝承なんかには1000体以上の妖怪がいるのだ。」

要「妖怪大国だな」

フェイト「なのは、日本て凄いね」

なのは「うん。あまり深く信じないでね」

千世子「ちなみに割れたお皿を数える階段で有名な「番町皿屋敷」の主人公「お菊」のようないわゆる「幽霊」はじゅぎょーしないのだ。あと近年になってテレビ等で有名になった妖怪や、現代の都市伝説で産まれた妖怪もじゅぎょーしないのだ。」

悠「東北地方の妖怪からはじめるんだよな」

千世子「そうなのだ。岩手県の遠野地方の民話を集めた本「遠野物語」の舞台になった、妖怪のメッカなのだ。」

フェイト「遠野物語?」

千世子「明治…」

悠「明治時代の学者、柳田國男が、岩手県遠野地方の文学青年から聞き取った民話をまとめた一冊のことだ。」

千世子「うー!」

花描「レミリアか?」

摩耶「うー☆うー☆」

悠「あら、かわいい。」

神姫「時間来たし、帰るわよ」

「「「「居たんだ!?」」」」

神姫「後ろで居たわよ。」

悠「なんであんな隅の隅に…。」

神姫「騒がしいの嫌いって知ってるでしょ」
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