ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(6/20/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

千世子「う~やっぱり雨漏りがひどいのだ」

摩耶「校舎自体は年期入ってるしね。」

灼羅「今の世では木材の校舎など珍しいのではないか?」

摩耶「かもしれないね。特に都会だと更にね」

花描「風情はあるが、やっぱ今は機能と安全を重視するからな。」

天空音「でも、被害が少なくてよかったですね。ちょっと雨漏りしただけですし」

千世子「けど、次が怖いのだ」

摩耶「台風もうひとつ来てるんだったね」

天空音「それより、悠はお休みです?」

千世子「違うのだあんちんは修繕してくれてるのだ」

摩耶「雨漏りしてるところの板とか張り直してるんだって」

花描「滑り落ちなきゃ良いけどな」

揺光【……】

灼羅「さっきから黙ってどしたんじゃ?」

揺光【…なにか感じぬか?】

灼羅「何かって…この結界区域で邪は動けぬじゃろ」

揺光【いや、そうでは無く…】

ガイィン!ガイィン!
ドタタ!ドタン!

「「「!?」」」

千世子「な、なんなのだ?」

摩耶「隣の教室になにか落ちた?」

天空音「行ってみるです」





ー隣の教室ー

「痛たた…」

「う~、お尻打っちゃったの…」

ガララ!

悠「おい!なんだ!えらい音がしたけど、ひとが修理したところに……」

「「!?」」

悠「あれ……なのはとフェイト。何してるんだ?」

なのは「あ、悠さんなの!」

摩耶「悠君、彼女達は?」
悠「知り合いだ……って、いつの間に…。」

摩耶「いや、教室隣だし。」

フェイト「あのここは…?」

悠「学校…かな。」

千世子「かなじゃなく、学校なのだ!」

悠「まてまて、ちょっと待てこのままだと話がこんがらがるから一旦いつもの教室に戻ろう」






ー教室ー

千世子「それで…なにがあったのだ?」

なのは「それが私たちもよくわからないの」

フェイト「移動してたら、急に魔力が無くなって急降下して…あっ。」

悠「気にしなくていいぞ。ここに居るヤツの大半はそーゆー生業のヤツだし」

揺光【ふむ…空域にも結界を張っておいたからのぅ。それに触れて魔力を持ってかれて落ちたんじゃろうて】

悠「バリアになるまえに障害になってるじゃないか」

揺光【まさか、こーゆーのが掛かるとは想定がつくまいて。良いではないか知った顔ならこの娘らも懐柔してしまえば。】

悠「懐柔て…」

なのは「なんの話なの?」

天空音「ここでは皆で遊んだり勉強したりしてるです。よかったら二人も参加しないですか?」

なのは「楽しそうだけで、フェイトちゃんどうしようか?」

フェイト「なのはがいいなら私もいいよ」

悠「じゃあ、よろしくな」

要「待った!!なにをよろしくする気だこの貞子野郎!」

悠「うわぁ…どっから涌いてきた…」

要「なのは達の魔力が感じなくなったから慌てて飛んできたんだよ!こんな女の子に囲まれて……俺も混ぜろ!」

悠「本音がだだ漏れだ…」

神姫「…………時間ね。先帰るわよ。」

摩耶「あれ、神姫さんもしかしてずっと本読んでたの?」

神姫「えぇ。なんか関わるのダルかったから。」
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