ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(6/16/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

千世子「ん?んん~?」

悠「なに唸ってる?」

千世子「あんちん、あんちん、変なのだ。おかしいのだ。」

悠「なにが変なんだ?」

千世子「カレンダーを見るのだ」

悠「あー?別に変わったところは見受けられん、至って普通のカレンダーに見えるが?」

千世子「今日が六月十六日になってるのだ!昨日までは五月六日だったのだ!」

悠「いやいや、そんな事無いって大人の事情とかもないって」

千世子「けど…」

悠「ぴよこ、今日から六月十六日なんだ。再スタートとかじゃなく、六月十六日なんだ。あまり深いツッコミは無しだ。お兄さんとのお約束な」

千世子「……わかったのだ。」

悠「よーし、よーし、ぴよこは本当にいい子だな。よーし、よーし」

ナデナデ、ナデナデ
ナデナデ、ナデナデ

千世子「んっ、にひ、えへへ。」

摩耶「こんばん…お邪魔しました。」

悠「HEY!待ちな!」

摩耶「さんじゅっ…一時間くらい時間潰してくるよ」

悠「そんな生々しい時間をいうな」

千世子「一時間がなんで生々しいのだ?」

悠「大人になったら分かる。まぁ、ひとによったら五分で済むようなやつぷもっ!?」
パァン…

神姫「幼子になにいってるの。」

花描「超綺麗に掌手がはいったな」

悠「口のなかが鉄フレイバー…」

摩耶「血垂れてる、垂れてる」

千世子「みんな揃ったのだ。じゃあ、ホームルームをはじめるのだ」

「「「はーい」」」

千世子「今日のホームルームの議題はまず、校舎のまわりの花壇なのだ。あんちん!」

悠「あー?」

千世子「花壇なのになんでキュウリやナスが実のってるのだ!!」

悠「キュウリとナスを植えたからだ。他にもプチトマト、枝豆を植えてある」

神姫「花壇じゃなく菜園ね。」

摩耶「このままいくとグラウンドが畑になる日も近いね」

千世子「困るのだ!?」

悠「二たんくらいだし、一面ブロッコリーでも植えるか?」

千世子「植えないのだ!」

悠「冗談だ。ブロッコリーは面白くないし。」

花描「面白かったらやってたのか?」

千世子「ったく、残りの花壇にはちゃんとお花を植えるのだ」

悠「へーい(向日葵で埋め尽くしたろう。)」

千世子「それで次に……生徒を増やそうと思うのだ。」

摩耶「あ、そうなんだ。」

神姫「あんまり騒がしくなるのは嫌よ。」

花描「どんな生徒が増えるんだ?」

千世子「えと……みんなで探してきて欲しいのだ。」

悠「をぃ…」

千世子「だって…ここにいる人はみんなあんちんの友達だし。あんちんなら誰か連れてきてくれそうなのだ。」

悠「うーむ…」

神姫「ちょっと、待って」

悠「あー?」

神姫「私は悠と友達じゃないわよ」

悠「あ、まだ友達になれてなかったすか…」
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