ー奇談ー學校へ行こう(2)7

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「ふー……寒くなって来ましたなぁ。」

亘理『だねぇ』

摩耶「だからって電気毛布かぶってるのはどうなの?」

悠「防寒ってやつさ!」

千世子「過剰過ぎると思うのだ。」

悠「そうか?結構冷えてるぞ」

摩耶「そりゃまぁもう半袖は着ないぐらいには寒くなってきてるけど」

悠「おれ七分袖」

神姫「なぜ長袖を着ないのか……。」

千世子「コレガワカラナイ……なのだ」

悠「オシャレ」

摩耶「悠君にそんな言葉は似あわないよ」

悠「ほほー……一見すると褒めてるように見えて、ディスってるよな」

摩耶「着飾らなくてもいい男って話だよ」

悠「へっへー!なーんだそういうことかーー!」

サタン「チョロイのだ」

スキュラ「チョロイですね。」

神姫「さすがに本人だってお世辞って分かってるわよ」

悠「分かってるけど、言わないでイイでしょ!ぷんぷん!

神姫「イラッとするからやめて」

悠「これに関しては分かったおれが悪かった。」

亘理『あ、そこは謝るんだね。』

悠「おれは可愛いキャラは合わないっぽいんだよ。」

千世子「そりゃそうなのだ……。」

悠「だも、ちょいちょい可愛いっていわれるんだけどな。」

摩耶「その可愛いは世間一般の見た目が可愛いとかのとは違うけどね。」

悠「愛嬌があるって意味だよな」

神姫「そろそろ張り倒したらいいのかしら?」

悠「電気毛布に一緒に入っていいからやめて」

神姫「別に入りたくないから」

悠「ぬくぬくやぞ?」

亘理『……』
ズッ、ズズッ…
悠「あれ、何か急に冷えてきた」

摩耶「憑かれてるんだよ」

千世子「文字通りの意味なのだ」

悠「おのれ悪霊!」

亘理『悪霊じゃないですぅ!』

千世子「あんまりバタバタすると線が抜けるのだ」

悠「やめてよ!本当に冷えちゃうでしょ!」

摩耶「別段電気毛布が必要なほど冷えてもないけどね。」

サタン「気合が足りないのだ」

悠「気合で冬を乗り越える時代は終わったんだよ。文明の利器を使え。」

摩耶「一応いってることは正しいんだけどね。」

千世子「確かに風邪ひいたりするよりは暖房とか使ってあったまるのがいいのだ。」

神姫「悠は無駄に健康でしょ」

悠「無駄じゃないよ。健康にいるように努力はしてる!」

摩耶「具体的には?」

悠「一杯の駒狸汁」

摩耶「そりゃ風邪なんかひかなくなるね。」

悠「同時に勇気のステータスもガコガコ上がるぞ」
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