ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「あとぅい、あとぅーい!」

神姫「……」
グッ、ズドンッ!
悠「ヴげっ!」

摩耶「腰を深く落とした一撃」

千世子「正拳突きなのだ。」

亘理『悠ちゃーん!』

悠「安心しろよ……花京院」

亘理『違うよ!?花京院じゃないよ!!』

摩耶「なにか違うものが見えてるのかな」

悠「いいかぁ……タイミングなんだ……ほら、今だ、飛び込むんだ……。」

サタン「なんの幻想を見てるのだ?」

摩耶「タイミングよく飛び込む……長縄かな?」

悠「ハッ!?あー、びっくりした、凄いでっかて長縄してる夢見てた。」

亘理『ほんとに長縄だった』

サタン「ながなわってなんなのだ?」

神姫「長縄跳びよ。」

サタン「?」

千世子「縄跳び知らないのだ?こうやって縄をもって飛ぶやつなのだ。」

サタン「飛ぶ……なのだ?」
ふわぁ

悠「浮遊の方じゃなくてジャンプな。」

摩耶「サタンちゃんならジャンプ桁違いだろうけどね。」

悠「しかしなんでおれ殴られたん?」

神姫「気持ち悪かったから」

悠「ははっ」

摩耶「なにわろとんねん。」

悠「ところで気になってたんだけど、この木なんだ?こんなのなかったよな」

カンダラ『しゅるる』

悠「ああ、なんだヘビ子の絡まり木か」

カンダラ『その呼ばれ方、なんか嫌です。』

千世子「カンダラちゃんなのだ。」

悠「結局居ついてんだな」

カンダラ『行く当てもないので』

神姫「神なのに?」

カンダラ『神といっても最近は信仰心なんてそうそうもらえないし。』

悠「私いじけちゃうし」

カンダラ『あ、信仰心を集めてくれたら真っ先にアレを呪います』

悠「おのれ邪神め」

摩耶「略して」

悠「おのじゃ!」

サタン「信仰心なんかより恐怖で支配した方が早いと思うのだ。」

スキュラ「一理ありますね。」

カンダラ『なんと恐ろしい』

悠「どの見た目でいってんだ」

摩耶「しー」

千世子「でも、なにか神様っぽいことはできないのだ?」

カンダラ『神様っぽい事……。』

悠「蛇の神といえば洪水を起こすとか?」

スキュラ「私できますよ。」

摩耶「洪水以上の大災害起こしそう」

スキュラ「毒と嵐とか起こせますね。あと、古きものを呼び寄せるとか」

悠「ひぇ」