ー奇談ー學校へ行こう(2)7
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「蛇は基本丸呑みする食事法だよな。」
カンダラ『……』
シュルルッ
悠「ついでに蛇を飼育してる場合は冷凍マウスをエサにすることが多い。」
カンダラ『……』
メリリッ
悠「だから買ってきてやったぞ。冷凍マウスLサイズ10匹。だから絞め潰そうとするのやめてくれ。」
千世子「じゅぎょーしますなのだ。カシミールのスルタンがアイルズド・アイを渡したのち、トルコのスルタンの息子、アブドゥル・ハミト2世の御代になったとき、トルコにも近代化の波が押し寄せてきたのだ。革命が起こり、スルタンの座を追われることになったのだ。」
摩耶「なぜ煽るようなことをするんだろうね。」
神姫「しかもわざわざ冷凍マウスを買ってきてまで」
亘理『うわぁ、本物のねずみやん…。』
悠「喰うか?」
亘理『食べないよ!』
千世子「ハミト2世は「せめて、宝石だけでも守りたい」とお気に入りの石と一緒にこの石を従僕に託し、パリへと逃がしたのだ。後に自分も国を脱出し「アイルズド・アイ」を受け取る心づもりだったようですが、従僕はスルタンを裏切ってこれを売却してしまうのだ。」
悠「因みに千円ちょっとだ。うちでは蛇飼ってないし、ホントに要らないのか?」
カンダラ『いらない!』
悠「……雨」
雨「ぶっ刺すわよ」
スキュラ「では、私がいただいても?」
千世子「その後「アイルズド・アイ」はパリからスペインの貴族の手に渡り、第二次世界大戦後は、アメリカの大宝石商ハリー・ウィストンの元へとたどり着くのだ。ウィストンは「アイルズド・アイ」を見事なネックレスに仕立てて競売にかけ、メイ・ボンフィルズ・スタントン夫人へと売り渡したのだ。孤独な大富豪であった夫人は、大きな屋敷の中で一人正装し、これを首にかけて朝食を楽しんだと伝えられているのだ。」
悠「え、ねずみ喰うの?」
スキュラ「はい、いただいます」
ズゾゾッ、ゴパァ
悠「うわぁ……明らかにエロいことじゃなく捕食するためだけの触手だぁ。」
スキュラ「投げ込んでください。」
悠「……」
ドザザッ
グチュッ、ゴブ、ギヂュヂュッ
摩耶「うん、音がヤバい。」
千世子「個人の所有物であるため、現在ではおいそれと実物を眺めることはかないませんが、いまでも誰かの胸元を美しく飾っているはずなのだ。以上、アイルズド・アイのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「蛇は基本丸呑みする食事法だよな。」
カンダラ『……』
シュルルッ
悠「ついでに蛇を飼育してる場合は冷凍マウスをエサにすることが多い。」
カンダラ『……』
メリリッ
悠「だから買ってきてやったぞ。冷凍マウスLサイズ10匹。だから絞め潰そうとするのやめてくれ。」
千世子「じゅぎょーしますなのだ。カシミールのスルタンがアイルズド・アイを渡したのち、トルコのスルタンの息子、アブドゥル・ハミト2世の御代になったとき、トルコにも近代化の波が押し寄せてきたのだ。革命が起こり、スルタンの座を追われることになったのだ。」
摩耶「なぜ煽るようなことをするんだろうね。」
神姫「しかもわざわざ冷凍マウスを買ってきてまで」
亘理『うわぁ、本物のねずみやん…。』
悠「喰うか?」
亘理『食べないよ!』
千世子「ハミト2世は「せめて、宝石だけでも守りたい」とお気に入りの石と一緒にこの石を従僕に託し、パリへと逃がしたのだ。後に自分も国を脱出し「アイルズド・アイ」を受け取る心づもりだったようですが、従僕はスルタンを裏切ってこれを売却してしまうのだ。」
悠「因みに千円ちょっとだ。うちでは蛇飼ってないし、ホントに要らないのか?」
カンダラ『いらない!』
悠「……雨」
雨「ぶっ刺すわよ」
スキュラ「では、私がいただいても?」
千世子「その後「アイルズド・アイ」はパリからスペインの貴族の手に渡り、第二次世界大戦後は、アメリカの大宝石商ハリー・ウィストンの元へとたどり着くのだ。ウィストンは「アイルズド・アイ」を見事なネックレスに仕立てて競売にかけ、メイ・ボンフィルズ・スタントン夫人へと売り渡したのだ。孤独な大富豪であった夫人は、大きな屋敷の中で一人正装し、これを首にかけて朝食を楽しんだと伝えられているのだ。」
悠「え、ねずみ喰うの?」
スキュラ「はい、いただいます」
ズゾゾッ、ゴパァ
悠「うわぁ……明らかにエロいことじゃなく捕食するためだけの触手だぁ。」
スキュラ「投げ込んでください。」
悠「……」
ドザザッ
グチュッ、ゴブ、ギヂュヂュッ
摩耶「うん、音がヤバい。」
千世子「個人の所有物であるため、現在ではおいそれと実物を眺めることはかないませんが、いまでも誰かの胸元を美しく飾っているはずなのだ。以上、アイルズド・アイのじゅぎょーだったのだ。」