ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「そろそろ晴れてもいいんじゃないかな」

摩耶「大雨警報が出てる地域もあるね。」

悠「こわいわぁ、雨上がりはナメクジが出てくるから怖いわぁ。」

千世子「カエルも出てくるのだ。」

悠「蛇がいれば三すくみか」

蛇神『しゅるる』

悠「アンタじゃないから。っか、アンタいつまでここにいるんだ?」

蛇神『というと?』

悠「いや、神なんだからもっとそれなりの場所をかまえたりとかしないのかって話」

摩耶「それいったら魔王とかもいるけど」

サタン「ん?」

悠「アレはまぁ、野良魔王みたいなもんだし」

亘理『野良魔王って何…』

悠「通常エンカウントで出てくる魔王」

神姫「ゲームバランスおかしいわね。」

悠「でも、倒せば経験値はメタル系よりもらえる」

摩耶「イルルカの魔王の鍵かな?」

サタン「真桜は倒されないから魔王なのだ。」

悠「結局倒される枠なんだよなぁ」

サタン「サタンキック」
ボッ!
ヒラリ!
悠「教祖様の復活じゃー!」

摩耶「まさかのケンゾー」

サタン「……」
ゲシッ!
悠「ごふっ!」

亘理『二度目は避けられなかった』

悠「どいつもこいつもおれなら蹴っていいと思ってるから困る」

摩耶「悠君だからね。」

悠「特別ってやつか」

蛇神『頭大丈夫ですか?』

悠「頭じゃなくて痛いのはケツなんだよ!」

蛇神『そういう意味でいってないんですけどね。』

千世子「そういえば蛇神さんは名前ないのだ?」

蛇神『名前……しいていうなら神、ですかね?』

悠「蛇だろ」

蛇神『それは名字です』

悠「はー……なるほど」

摩耶「なんか妙に感心してるね」

悠「いや、なかなか面白かったもんでな」

千世子「名前がないと不便だと思うのだ」

悠「サタンとかはそのままサタンだけどな」

蛇神『では、仮に名付けるとしたらどんなのですか?』

千世子「パイソン?」

蛇神『ぱ、ぱいそん?』

神姫「ニシキヘビね」

悠「柄はパイソンっぽいんだが色は紫だからな」

摩耶「紫いろの蛇っていの?」

悠「ラッセルクサリヘビには紫の種類もいるらしいな。エキスポかどっかでは繁殖させてるけど難しいとか」

千世子「クサリちゃんは何か違うと思うのだ」

蛇神『私もそれは嫌ですね。』

悠「姦姦蛇螺っぽいんだし、それでいいんじゃね?」

千世子「長いから、カンダラちゃんでいくのだ。」

カンダラ『……では、それでいいですよ。』