ー奇談ー學校へ行こう(2)6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「おれもさぁ色々と怖いものとかヤバそうなものを見たりしてきたけどさぁ。さすがにこれはビビるわぁ。」

上半身は女性(腕が六本)、下半身は蛇(丸太より太くてメチャクチャ長い)のラミア的な怪物が教室の中で泣いている。

千世子「あんちん、どうしようなのだ?涙の量が洪水クラスでバケツがそろそろ溢れそうなのだ。」

悠「どうしようって……どなた?誰の知り合い?」

サタン「違うのだ」

スキュラ「知りません。」

ベヒモス「知らないモス。」

累「いや、こんなデカ蛇が知り合いなわけない」

ラミアっぽい人『デカくないっ!』
ビュバッ!ドガガッ、バリ――ン!
バチィンッ!
累「ぎぃゃっあ!」

リリス「うわぁ……蛇尾のフルスイングやっば。」

悠「みんな、デカいのワードはやめとけ、死ぬぞ。」

神姫「いや、実際デカいじゃない。今ので壁と机と全部ぶっ飛んでたったわよ。」

摩耶「姦姦蛇螺だっけ?あれってこんな感じなのかな」

悠「ああ、なるほど」

蛇神『神なのに……私、蛇神なのに……。』

悠「蛇神……って、もしかして前なんか宝玉探してたあれか?」

蛇神『はい……。』

摩耶「蛇神(じゃしん)っていうか邪神(じゃしん)になってるみたいだけどそういう感じなの?」

蛇神『違います、気がついたらこんなかんじになっていたんです……。うっうっ…。』

サタン「強そうだから問題ないのだ」

神姫「邪神でも神は神よね?」

千世子「もうちょっと親身になってあげた方がいいと思うのだ。」

悠「とりあえずよぉ……。話聞くから一回外でて窓から身体だけこっちに向けてくれないかな。流石に圧迫感がありすぎる。」

蛇神『しくしく』
ズザザザッ

摩耶「壁に穴あけたから簡単に出ていけたね」

神姫「そもそもどうやって教室に入ったのよ。」

亘理『この壁、早く直らないと冥ちゃんがみたらブチ切れるよ…。』

蛇神『しくしく、あれから私は宝玉を探し続けていました。』

悠「ふむふむ」

蛇神『しかし、いっこうに見つからず。困っていたのですが、なにやらここは霊力やら妖力やら果ては神力も溢れておりましたので、このままでも神へと至れると思って暮らしていましたら……なぜかこのような姿になってしまいまして。』

悠「そらまぁ、悪魔やら魔王やらが跋扈してるところでその力を得て神化したらそうなるだろ。」
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