ー奇談ー學校へ行こう(2)6

ー教室ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「あめふってりゅーっ!」

雨「……」

神姫「殴るわ」
ゴッ!
悠「ほんとになぐった!?」

神姫「殴るっていったじゃない」

悠「殴らないでください!」

神姫「じゃあ、蹴るわ。」
スパンッ!
悠「ぐぅっ!」

摩耶「そろそろ大技いく?いく?」

千世子「あんちんが処される」

悠「助けてくださぁーい!」

神姫「……」

悠「はい、それはさておきましてね。」

亘理『さておけると思ってる?』

悠「うん」

亘理『さすが悠ちゃん!』

千世子「そのさすがはおかしいのだ。」

悠「おかしけりゃ笑え」

神姫「泣いたり笑ったりできなくしてあげましょうか?」

悠「てっけんせいさいはやめて欲しいヒホー」

摩耶「デモニホ君、シュバルツバーツに帰ろう」

悠「寒そうなところはちょっと。それより雨が降ってきてるな。」

雨「……なんでいちいちこっちを見る」

悠「お約束だろ」

雨「そんな約束はみじんもない!!」

悠「みじんはなくともよじんはあるかもしれない」

千世子「よじん?」

悠「よじん、ごじん、ろじん、北京原人」

亘理『なんか違うの混ざってない?』

悠「怪人でもいいぞ」

摩耶「悠君の事だね」

悠「誰が長身の怪人スレンダーマンだ」

神姫「スレンダーではないけどね。」

悠「たくましいとは照れるな」

摩耶「誰も言ってない定期」

悠「あ、雨降ってるじゃん。」

雨「何でもいってんな!」

千世子「雨降ると何かあるのだ?」

悠「この時期は雨降るとナメクジがなぁ…。何の意味があるのかアイツら窓とかに這ってくるじゃん?朝カーテンあけていたりしたらゲロ吐きそうになる。」

摩耶「エチケット袋もちながら開けたらいいんだよ。」

悠「ああ、ゲロを止める方でなく、受け入れる方向か。」

亘理『どういう方向?!』

悠「まぁ、窓の外ならいいんだけどアイツらワープして中に入ってくるからな。」

神姫「ワープはしない」

悠「正確にはワープというよりすり抜けてきてる……かな?」

千世子「あんちんの家の周りのナメクジは怪異か何かなのだ?」

悠「なにいってる全ナメクジ共通だ。そもそも、あいつらは化物なんだ。」

神姫「もはや病気ね」

悠「助けてくれてもええんやで?」

神姫「何が悲しくてナメクジ駆除しに行かなきゃいけないのよ……。」

摩耶「でも、お風呂とご飯は出してくれるよ。」

千世子「まーや君、駆除しに行ってるのだ?」

摩耶「泣きついてくるんだよ。」

悠「ホント助かる」
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