ー奇談ー學校へ行こう(2)6
ー教室ー
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「おっ、おおっ?風が吹き込んでる」
神姫「旋風鬼がやってくれてるのね。」
摩耶「でも、ご本人は?」
冥「風の流れを作ったら帰りましたナ。けっこう忙しい鬼(ひと)ですナ。」
悠「風の流れ?」
千世子「はーい、じゅぎょーしますなのだ。コ・イ・ヌールがビクトリア女王に献上されたのち、ダイヤは186カラットで70ポンドの価値という事で、ロンドン塔で一般公開されたのですが、インド式のカットはイギリスの人々に受けず、結局カットしなおして、現在の108.93カラットにサイズダウンしたのだ。」
冥「旋風鬼さんは風の流れを操作して固定できるんですナ。だから、教室の上の窓から入る風が下に流れでるようにしてもらったですナ。」
悠「風のモード……ワムウ!」
摩耶「いうと思った」
亘理『きつい風が吹き込むわけでもないしちょうどいいね。』
悠「どのぐらいもつんだ?」
冥「一か月ぐらいはこのままですナ」
千世子「「コ・イ・ヌール」はこの時すでに、女性が所持すれば幸福に、男性が所持すれば不幸になるといういわくがあり、それを信じた女王は「イギリス国王が男性の場合は、妻がこのダイヤを着用すること」という遺言を残し、以来それは守られているのだ。1937年、現在のエリザベス女王の王冠に取り付けられて以来、嬢王陛下は重要な儀式のときにこの王冠を着用しているので、その際には「コ・イ・ヌール」の姿を見ることができるのだ。」
神姫「でも、いいわね。夏場に室内で気流を作ってくれたらエアコンの費用も抑えられそう。」
悠「薄着になればええんやで。」
神姫「……」
悠「やだ、こっちに向いてもくれない」
摩耶「呆れてるだよ」
千世子「女性がもっと幸せになれるというこの言い伝えですが、おそらくムガール帝国のダイヤの略奪からではないかと思われるのだ。」
悠「おれは!純粋に!薄着の女子が!見たいんです!!」
神姫「うるさい」
悠「はい」
亘理『はいじゃないでしょ。』
悠「うるせぇ!水着でぶら下がれ!」
千世子「このダイヤを未亡人から奪ったとき、未亡人が殺されたという記録はないようですが、その後ダイヤを手にした「男性の王」や「男性」は、このダイヤの魅力に取りつかれ、不幸な人生を送っているのだ。美しく輝くダイヤは、女性を飾るほうが不幸な使い方はされないということなのかもしれないのだ。以上、コ・イ・ヌールのじゅぎょーだったのだ。」
毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。
悠「おっ、おおっ?風が吹き込んでる」
神姫「旋風鬼がやってくれてるのね。」
摩耶「でも、ご本人は?」
冥「風の流れを作ったら帰りましたナ。けっこう忙しい鬼(ひと)ですナ。」
悠「風の流れ?」
千世子「はーい、じゅぎょーしますなのだ。コ・イ・ヌールがビクトリア女王に献上されたのち、ダイヤは186カラットで70ポンドの価値という事で、ロンドン塔で一般公開されたのですが、インド式のカットはイギリスの人々に受けず、結局カットしなおして、現在の108.93カラットにサイズダウンしたのだ。」
冥「旋風鬼さんは風の流れを操作して固定できるんですナ。だから、教室の上の窓から入る風が下に流れでるようにしてもらったですナ。」
悠「風のモード……ワムウ!」
摩耶「いうと思った」
亘理『きつい風が吹き込むわけでもないしちょうどいいね。』
悠「どのぐらいもつんだ?」
冥「一か月ぐらいはこのままですナ」
千世子「「コ・イ・ヌール」はこの時すでに、女性が所持すれば幸福に、男性が所持すれば不幸になるといういわくがあり、それを信じた女王は「イギリス国王が男性の場合は、妻がこのダイヤを着用すること」という遺言を残し、以来それは守られているのだ。1937年、現在のエリザベス女王の王冠に取り付けられて以来、嬢王陛下は重要な儀式のときにこの王冠を着用しているので、その際には「コ・イ・ヌール」の姿を見ることができるのだ。」
神姫「でも、いいわね。夏場に室内で気流を作ってくれたらエアコンの費用も抑えられそう。」
悠「薄着になればええんやで。」
神姫「……」
悠「やだ、こっちに向いてもくれない」
摩耶「呆れてるだよ」
千世子「女性がもっと幸せになれるというこの言い伝えですが、おそらくムガール帝国のダイヤの略奪からではないかと思われるのだ。」
悠「おれは!純粋に!薄着の女子が!見たいんです!!」
神姫「うるさい」
悠「はい」
亘理『はいじゃないでしょ。』
悠「うるせぇ!水着でぶら下がれ!」
千世子「このダイヤを未亡人から奪ったとき、未亡人が殺されたという記録はないようですが、その後ダイヤを手にした「男性の王」や「男性」は、このダイヤの魅力に取りつかれ、不幸な人生を送っているのだ。美しく輝くダイヤは、女性を飾るほうが不幸な使い方はされないということなのかもしれないのだ。以上、コ・イ・ヌールのじゅぎょーだったのだ。」