ー奇談ー學校へ行こう2

ー教室(4/21/夜)ー

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業がはじまろうとしていた。

千世子「ジッ」

神姫「…何?」

悠「ナイスバディに見惚れてたんじゃないか?」

神姫「私はカンペキだからね」

花描「否定もツッコミも無しか」

千世子「神姫ねーちんは本当に魔術が使えそうなのだ」

神姫「……はい?」

悠「魔術は使えなくてもひとを吹っ飛ばすことは出来るひとだぞ」

神姫「授業終わったらクレイジーフォールダウンね。」

摩耶「横文字でいってるけど投げ落としだね。」

千世子「じゃあ、悠のあんちんが投げ落とされる前にじゅぎょーなのだ」

【アスモデウス】
数多くの異名をもつ大悪魔

悠「まて、授業が終わったら投げ落とされるんだぞ!?」

千世子「アスモデウスは、ユダヤ、キリスト教に登場する大悪魔なのだ。アスモデウスはキリスト教の七つの大罪のうち「色欲」をつかさどっているのだ。」

摩耶「つまり…」

花描「小鳥遊悠とかいてアスモデウスと読む」

悠「読まねぇよ!」

千世子「アスモデウスは牡牛、牝牛、人喰い鬼の頭に、ヘビの尻尾、ガチョウのような足を持った姿をしているのだ。これらはどれも性的に淫らな生き物と考えられており、アスモデウスが「色欲」を象徴する悪魔であることと密接に関係しているのだ」

神姫「あぁ…だから雲水のおじ様の技と体質が合うのね」

悠「なんでやねん」

千世子「また彼は竜に乗って口から炎を吐き、頭には王冠をかぶり、手には槍と旗を持っているというのだ。」

花描「とりあえず、これでも持っとくか?」

悠「デッキブラシ…ただの清掃員だろ。」

千世子「彼がもっとも好む行為は、新婚夫婦の初夜を台無しにすることなのだ。また、夫が浮気をするよう仕向けるのも彼の得意技なのだ。そのほかには、酒や賭博、演劇、舞踏などを好むというのだ。彼はひとを贅沢にし、罪を犯させることも目的にしているのだ」

摩耶「もしかして、ともき君にやたら絡むのは…」

花描「マジか…」

悠「よぉし、変な感潜りやめろ」

千世子「彼の名前は、旧約聖書の1冊にある「トビト書」「エノク書」、イギリスの詩人ミルトンが聖書をもとに書いた「失楽園」など、さまざまな文書で確認できるのだ。書物によって名前も微妙に違い「アスマダイ」「アスモダイオス」「アスモデ」など、数々の別名を持っているのも大きな特徴なのだ。」

摩耶「悠くん、別名は?」

悠「ピエロ、全身ち◯こ、全身精液、貞子髪…って何でじゃ!」

千世子「また、エルサレム宮殿を建立したソロモン王が書いたという「レメゲトン」では、古代イスラエルの王、ソロモン王が封じた72柱の悪魔のひとりにもあげられているのだ。悪魔になる前、アスモデウスはもともと天使だったといわれてるのだ。そのころは「セラフ」という、非常に位の高い天使だったのだ。今日はここまでなのだ。」

神姫「じゃ、屋上いきましょうか」

悠「死んじゃうよ!?」
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