ｰ教室ｰ

毎夜行われる、浮き世離れした夜の授業。
今日も取り壊されないまま、時代から取り残された廃校で授業が始まろうとしていた。

悠「これからは海水浴シーズンが始まるわけだが……」

亘理『いいなぁーいいなあぁーーー!』
グングンッ
悠「Ok、話題を変えるからおれの首を左右に引っ張るのやめてけれ。」

摩耶「取れるまではセーフ」

悠「取れてからじゃ遅いんだよなぁ。」

神姫「けど、抜け首とか飛蛮頭とかブロッケン伯爵って妖怪も要るじゃない?」

悠「ブロッケン伯爵は人造人間!」

神姫「つまり首が取れても平気ってことよ」

悠「神姫がなんかおかしいこと言いだした」

神姫「いつも悠が言ってるようなことを真似ただけだけど」

悠「冗談が上手いところもおれそっくりだ。」

神姫「首引っ張り抜いていいわよ」

悠「おれの頭はカブやニンジンじゃねぇぞ!」

サタン「頭蓋骨は杯にするのだ」

悠「ドクロの杯でカンパーイ!」

摩耶「信長公かな?」

悠「信長はおじさんでなく美少女、異論は認める!」

千世子「あ、認めるのだ?」

悠「所説はあっていいと思う」

摩耶「所説が美少女……?」

悠「なにか問題があるなら言ってみろ!聞こえないふりするから!」

神姫「窓から落としていいわよ」

サタン「よいしょーっ!」
ぽいっ
悠「ああぁぁー!」

スキュラ「久しぶりに投げ落とされましたね。」

サタン「でも、どうせ、すぐに戻ってくるのだ。」

「「「……」」」

千世子「戻ってこないのだ。」

悠「誰かお探しですか?お嬢さん。」

亘理『うわっ!?』

悠「馬鹿めっ!よじ登ってくる可能性を忘れていたな!」

サタン「じゃあ、今度はしっかり頭から叩き落とすのだ。」

悠「やめてくれよ。それより海開きの調査ってもうやってのかね?」

摩耶「そこに戻るんだ。マジレスするならそろそろ始まってるんじゃない?海に行く予定でもあるの?」

悠「ないけど、ほら、水着の女性を拝見できるじゃん?合法的に」

千世子「いつもは非合法的に見てるのだ?」

悠「そんなことはないっ!!」

神姫「何にしても動機がクズってるのは理解したわ。」

悠「そんなこともなかろう。そういう目的のやつも一定数は絶対にいる!絶対だ!!」

千世子「すっごい熱がこもってるのだ。」

神姫「物理的に熱で炙ってやりたくなるわね。」

悠「やめてよぉ、鮭とばやスルメじゃないんだ空ぁ」